峯村 祐貴, 七條 なつ子, 杉浦 康史, 相澤 恵美, 尾田 誠一郎, 佐瀬 美和子, 岡田 成生, 野口 忠秀, 森 良之
栃木県歯科医学会誌 75 11-17 2023年4月
埋伏犬歯による前歯の歯根吸収を認めた3例を呈示した。症例1は12歳男児で、症例2は11歳女児で、症例3は16歳女性である。症例1、2は著明な歯根吸収を認めたため切歯を抜歯して犬歯の萌出を誘導した。症例3は両側犬歯による中切歯の歯根吸収を認めたが、疼痛、動揺等の症状が無く中切歯を保存した。埋伏犬歯による切歯の歯根吸収は稀でないが自覚症状が無いため発見時は進行している場合があり、永久歯交換初期からの定期的な画像検査による萌出異常の早期発見が重要である。