研究者業績

齋藤 慎之介

Shinnosuke Saito

基本情報

所属
自治医科大学附属さいたま医療センター 講師
学位
博士(2015年 自治医科大学)

researchmap会員ID
B000235836

日本精神神経学会 精神科専門医/指導医

一般病院連携 (リエゾン) 精神医学専門医/指導医

精神保健指定医

研究分野:臨床精神医学、病跡学


学歴

 2

委員歴

 1

論文

 41
  • 齋藤慎之介
    日本病跡学雑誌 (107) 45-54 2024年  査読有り筆頭著者
    色川武大は10代前半から入眠時幻覚を体験しており、30代中盤より体重増加、睡眠発作、脱力発作などの症状が徐々に増悪した。45歳頃にようやく精神科を受診しナルコレプシーと診断された。入眠時幻覚出現の時期と顕在発症の時期の乖離から、色川が自己投薬的にアンフェタミン系薬剤を常用していた可能性が考えられた。48歳時の『生家へ』を転換点として、ナルコレプシーの病的体験をさかんに取り入れた作品を描くようになった。作品群を概観すると①幻覚的色彩が一切ないもの、②人物像や物語に膨らみを与えたり幻想的な印象を付加したりする目的で補助的に幻覚的表現が用いられるもの、③現実、回想、幻覚、夢が混在し全体として混沌とした幻想的なものの3つに分類された。③の作品群では、ナルコレプシー特有の神経生理学的変化を基盤として、覚醒した意識と幻覚的世界が互いに侵入・包摂しあう混沌とした主観的体験が描かれていた。そしてそこに、主観的体験の豊穣さと混沌をぎりぎりまで保ちながら文学作品として成立させるバランス感覚が結びついた作品において、幻覚体験と創造性の密接な関連を見出すことができると考えられた。
  • 齋藤慎之介
    日本病跡学雑誌 (105) 55-66 2023年6月  査読有り筆頭著者
    ナルコレプシーに生涯苦しめられていた色川武大 (1929-1989) は、最晩年に精神病者の人生を描いた『狂人日記』を著した。本書は主人公の男が、精神病院へ入院する場面から幕を開ける。男は執拗な幻覚体験に苦しめられる。だが、同時に、それらに深い愛着を抱き、深く自足してしまっており、それゆえに、愛し愛されることを望む他者とつながりを持てないことが真の苦悩であった。やがて男は、ある女性との愛に賭けることを決意する。だが、やはり、愛し愛されたいと願う人や、人生に意義を与えてくれるはずのものに心を開くことはできず、絶望的な死を迎える。男には色川自身が抱えていたナルシシズムが投影されており、これが「狂気」の正体と考えられた。色川が本作を書いたのは、自らの心理的「死」をもう一度生き直そうとしたためであり、そこには「小説を書く」ことの自己治療的意義があったことを指摘した。それゆえ、本書は絶望を描きながらも希望を指し示すと考えられた。
  • 齋藤 慎之介
    日本病跡学雑誌 (105) 45-54 2023年6月  査読有り筆頭著者
    有馬忠士 (1940-1982) は、30歳時に統合失調症を発症し、入退院を繰り返すなか絵画制作活動をおこなった。ケースワーカーであった女性と結婚し、その支えにより晩年は油絵に没頭した。向精神薬の副作用のため41歳で急死した。作品の変遷を追うと、ある時期から太陽が頻繁に描かれるようになることに気がつく。当初それは複雑な重層の円形であったり、渦を巻く紅炎を持っていたりと、禍々しくけばけばしいものであった。晩年には、小さくはあるが赤く確たる存在感を持った太陽が、樹木とともに描かれ、それらは世間から孤立した静かな世界のなかで、2人の人間が息づいているかのような感触を持つものであった。彼の描く太陽は、精神病的なナルシシズムの世界を抜け出し、自己と他者、さらにはそれらがともにあるという現実を取り戻していくための橋渡しとなった精神的対象 (ネヴィル・シミントンのいう「ライフ・ギバー」) を描いたものだと考えられた。人間の生にとって本質的に重要なものをわれわれの眼にも見せてくれた有馬の作品は、真に芸術的なものといえるだろう。
  • 齋藤慎之介
    日本病跡学雑誌 (101) 20-26 2021年  査読有り筆頭著者
    刑事精神鑑定と病跡学において精神科医は、ある人物の過去を理解し説明しようとする歴史家の立場に立つとともに、歴史学的あるいは解釈学的な課題を背負い込むこととなる。病跡研究者は、対象人物やその創造が行われた現場からの時間的・空間的・文化的な距離の「遠さ」を強いられている。他方、精神鑑定人は、正確で豊富な情報や直接的な診察・検査をもとに、高い精度で過去の再構成ができる立場にある。だが、昭和25年の金閣放火事件の精神鑑定およびその後の犯人の経過が示すように、鑑定人は、犯行直後に精神状態を判断するという時間的な「近さ」、あるいは司法や当事者の利害関係、世論の反応、臨床的観点あるいは犯行に対する個人的感情といった、アクチュアルな関連との「近さ」を強いられている。過去の一時点に対する解像度の高い精神医学的再構成、いわば「虫瞰的」な過去の把握を目的とするのであれば、精神鑑定は優れており、他方、病跡学は、対象者の生涯を、一つのパースペクティブの内で概観する「鳥瞰的」な過去の把握に優れていると考えられた。病跡学の「鳥瞰的」な立場が、エピ-パトグラフィーや「時代病理の病跡学」などの発展領域を生み出すことに寄与した可能性を指摘した。
  • 齋藤慎之介, 加藤敏
    精神科治療学 36(3) 343-350 2021年  査読有り筆頭著者
    妄想性障害あるいは妄想型統合失調症といったパラノイア系疾患の患者は、過去の記憶をも妄想の素材とする。事例Aは40歳台男性で、危険運転を繰り返すなかで衝突事故を起こし、危険運転致傷罪で逮捕された。犯行後約2ヶ月経過した時点で突然、犯行時に集団ストーカーに追われていたという妄想を語り始めた。だがこれは、供述の変遷の検討により、妄想追想の作用によって過去の出来事が集団ストーカーの物語に次々と組み込まれていく妄想的体系化によって説明することが妥当であると考えられた。逮捕勾留という非日常的な環境は、① 自己保身の心性の影響、② 犯行の繰り返しの想起、③ 外部の刺激からの遮断といった要因から、妄想追想を発展させる可能性が示唆された。妄想追想は現代の操作的診断基準で言及されることはないが、精神鑑定のように過去の一時点における精神状態評価が求められる際には、常に考慮すべき重要な症候だと考えられた。
  • 齋藤慎之介, 伊古田雅史, 山科元滋, 草鹿元, 吉野義一, 岡島美朗
    総合病院精神医学 33(2) 187-191 2021年  査読有り筆頭著者
    食塩中毒は、頻度はまれであるが致死的な病態である。成人では、精神疾患の患者における食塩過剰摂取による自殺企図の結果として起こることが一般的である。剖検では、重篤な頭蓋内出血や脳浮腫が生じることが報告され、死因として考えられているが、臨床経過については不明な点が多い。症例は40歳代前半の女性で、自殺企図として200 gの食塩を摂取し救急搬送された。意識障害と高ナトリウム血症 (155 mmol/L) を認めたため、低浸透圧性の補液が開始された。翌日には意識は清明となり、高ナトリウム血症も補正された。入院6日目に突然、右椎骨動脈解離性脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血を発症し、緊急コイル塞栓術が施行された。最終的には、わずかな神経学的な後遺症を除いて病前まで回復した。 食塩中毒による高ナトリウム血症は、脳神経細胞の萎縮を引き起こし、このことがずり応力による脳血管の破綻を引き起こすと考えられている。ところが、本症例は、血清ナトリウム値が正常化し、数日経過したのちにくも膜下出血を発症した。食塩中毒の経過は不明な点も多いため、意識状態や血清ナトリウム値が正常化していたとしても、身体的に急変するリスクを重く見積もり、慎重な経過観察を行なっていくことが必要であると考えられる。
  • 齋藤慎之介, 加藤敏
    最新精神医学 24(6) 469-477 2019年11月  査読有り
    児童虐待において親の精神障害はそのリスク因子である。児童虐待や児殺害に関わる精神鑑定例の報告は、精神障害と虐待との具体的関連を例示する有用な資料となるが、精神遅滞例の報告は乏しい。事例Aは軽度精神遅滞を有する30代女性であり、次男に対する殺人未遂で逮捕・起訴された。A自身だけでなく児らも知的な問題が併存することで、現実への不適応が極端に強まり、それに対して未熟で短絡的・暴力的な解決法を取らざるを得ないという対処能力の低さから、本件犯行に至ったと考えられた。同時に、母親的人物との分離あるいは喪失が犯行へ至る誘因となっており、愛着の問題が存在していたと考えられた。養育者の持つ精神障害が周囲から認識され、適切な支援が届けられることの必要性は疑うまでもないが、本事例の経過は、愛着の問題が見落とされると、支援が無効となるか、あるいは逆に逃げ道のない場所に追い込んでしまう危険性を示していると考えられた。
  • 齋藤 慎之介
    日本病跡学雑誌 (97) 65-77 2019年6月  査読有り
    土居健郎は米国留学中の教育分析において相当に深刻な精神的危機に陥ったが、その真相は謎に包まれてきた。土居は自身の分析体験と酷似するものとして夏目漱石の『坑夫』を論じているが、本論ではそれを糸口に彼の分析体験の再構成を試みた。土居は『坑夫』を語ることで、留学前は想定していなかった自身の信仰と精神分析との鋭い対立に直面したことを示唆する。そして、死さもなくば狂気といった絶対的な孤立に陥る中で、人は甘えあるいは信仰なくしては生きていけないという認識に至り、そこからの再生の過程において「甘え」概念が彫琢されたと考えられた。土居の挫折の本質は、近代西洋文明に起因する「自律ないし自助の精神」と、彼に深く根ざす信仰や依頼心との対立であり、その対立を、前者のイデオロギーに支配された精神分析によって解決しようとしていたことが彼の盲点であったと考えられた。安心立命を得た信仰生活と対照的に、精神分析に対する不全感は終生抱かれ続けたと考えられた。
  • 福田周一, 安田学, 小出玲爾, 斎藤慎之介, 小林聡幸, 須田史朗
    老年精神医学雑誌 30(6) 671-677 2019年  査読有り
    肥厚性硬膜炎は脳や脊髄硬膜の部分的またはびまん性の肥厚により、硬膜の肥厚部位に応じて頭痛、 脳神経麻痺、小脳失調など種々の神経症状を呈するまれな疾患である。また、報告数は少ないものの、 肥厚性硬膜炎に精神症状を合併した症例も散見されている。本症例は69歳の男性。当院精神科病棟 に入院し、うつ病の診断に基づいて薬物療法を開始するも、抑うつ状態の改善が得られなかった。経過中の頭部MRIにて肥厚性硬膜炎が指摘され、精神症状との関連を疑いステロイドパルス療法を 行ったところ、肥厚性硬膜炎の改善に並行して抑うつ状態の改善が得られた。抑うつ状態をはじめと する精神症状は器質性疾患から生じることも多い。肥厚性硬膜炎は比較的まれな疾患であるものの、 頭部MRIなどの画像検査での診断が可能であり、器質性精神障害の原因として考慮すべき疾患であると考えられた。
  • Saito S
    Asian Journal of Psychiatry 43 91-92 2019年  査読有り
  • Inagawa Y, Saito S, Okada T, Inoue K, Suda S
    Prim Care Companion CNS Disord 20(4) 2018年  査読有り
    OBJECTIVE:<br /> Catatonia is a motor dysregulation syndrome often accompanied by deep vein thrombosis (DVT) and pulmonary embolism (PE). Although electroconvulsive therapy (ECT) is effective for catatonia, it is unknown whether ECT contributes to the onset of a PE from a residual DVT. The objective of this case series is to examine and propose safety methods for ECT in catatonia patients with a DVT.<br /> <br /> METHODS:<br /> Data were obtained retrospectively via chart review for 5 psychiatric inpatients diagnosed with catatonia based on DSM-IV-TR or DSM-5 criteria from April 2010 to March 2017 who underwent ECT after developing a DVT.<br /> <br /> RESULTS:<br /> All 5 patients received anticoagulation therapy after the onset of DVT and underwent subsequent ECT. Three patients had distal DVT (thromboses located below the knee in the calf veins) before ECT, which did not result in an onset of PE in the course of ECT. One had a proximal DVT (thromboses in the popliteal vein and above), and the ECT session was completed without the occurrence of PE. In the fifth patient, a proximal DVT developed into a PE after an ECT session.<br /> <br /> CONCLUSIONS:<br /> These results suggest that it is important to determine the location of a DVT and to continue anticoagulation therapy until a proximal DVT disappears before ECT is performed.
  • 齋藤慎之介, 西依康, 稲垣諭
    臨床精神病理 39(2) 111-124 2018年  査読有り
    精神科臨床の非線形的で予測不可能な変化を伴う側面に関しては、evidence-based medicine を補完するモデルが必要である。本論ではLuhmannの社会システム理論に準拠し、精神科臨床のコミュニケーションからなる側面を“臨床システム”としてモデル化を試みた。 臨床システムは、コミュニケーションの連鎖からなるオートポイエーシス・システムである。そして“治療プロセス”を、時間経過に伴う臨床システムの変化と定義した。 臨床システムと精神科医や患者の心理システムは、それぞれ固有に閉じて自律しているが、同時に構造的カップリング (相互浸透) という様式で互いに存続や発展に関し依存している。土居の精神療法理論を参照とし、臨床システムが〈わかる/わからない〉というコードに基づいて作動していることを示した。このように臨床システムを定式化することによって、さまざまな精神療法を、関与する精神科医や患者といった個人から独立して作動するコミュニケーション・システムとして記述する準拠枠を提供するものと考えられる。また、臨床システムが各心理システムと分離していると認識することは、従来の精神療法理論をこれまでと違った視点から理解する準拠枠として活かされるものと考えられる。
  • 中村博大, 齋藤慎之介, 福田周一, 塩田勝利, 小林聡幸, 須田史朗
    東京精医学誌 33 1-6 2018年  査読有り
  • 小林 聡幸, 齋藤 慎之介
    臨床精神病理 38(1) 108-108 2017年4月  
  • 齋藤 慎之介, 小林聡幸
    臨床精神病理 38(3) 305-314 2017年  査読有り
  • 小林聡幸, 齋藤慎之介, 須田史朗, 岡島美朗, 加藤敏
    精神神経誌 119(6) 383-399 2017年  査読有り
    身体因のみられない慢性的な痛みは慢性疼痛あるいは疼痛性障害と呼ばれ,心因性疼痛とみなして精神科の関与が求められてきた.最近では,末梢性の原因を欠きつつ中枢性の疼痛の感作が生じている病態といった生理学的説明がなされるが,それを客観的に証明する方法はない.疼痛性障害はもとより単一の疾患ではなく,背景に想定されるさまざまな病態が結果として慢性疼痛という表現型をとっているものと考えられ,依然,臨床的には対応に苦慮することが少なくない病態である.われわれは疼痛性障害の入院治療例を難治例とみなして,2005~2014年の10年間に自治医科大学附属病院精神科病棟にて疼痛性障害の治療を行った症例を検討した.同期間にのべ1,955名の入院があったが,疼痛性障害(DSM-IV)の診断で治療を行った症例は12名(男性3名,女性9名)であり,これを研究対象とした.精神医学的な背景からうつ病群2例,神経症群8例,その他群2例と分類した.神経症群8例(症例番号3~10)中,症例4はmECTあるいは精神療法的対応が有効で,症例10ではolanzapineが奏効した.他の6例について治療は無効だった.症例4は神経症的なストーリーを見通しやすく,症例10は知的な問題と加齢の関与が推定されるが,他の症例の症状と生活史の関係は簡単には了解はできない.症例7は境界例水準のパーソナリティで疼痛は多彩な症状の一部にすぎなかったが,症例3は事例化してからは対人関係の不安定さで治療スタッフを困らせたものの51歳で発症するまでは適応はよかった.神経症群の病像はさまざまではあるが,大づかみにはいずれも元来何らかの形で生きづらさを抱えていた人という印象があり,難治性の疼痛性障害には神経症とパーソナリティ障害の中間に位置する病理を背景にもつ一群があるのではないかと推測された.
  • 齋藤慎之介, 吉成美春, 小林聡幸
    精神科治療学 32(8) 1105-1114 2017年  査読有り
    自治医科大学附属病院精神科病棟で管理・治療が行われた、超低体重神経性無食欲症の臨床特徴を検討した。対象は最近10年間に当院精神科病棟に入院した神経性無食欲症71例であり、超低体重群 (BMI&lt;12 kg/m2) は27例であった。低体重群 (BMI≥12 kg/m2) 44例と比較を行ったところ、超低体重群の入院治療の転帰は、自宅退院の割合が有意に低かった。非自発的入院および経管栄養の頻度が有意に高かった。血液検査所見では、AST、ALTの有意な上昇、高ALT血症の頻度の高さ、バイタルサインでは、低体温が特徴的であった。入院経過中の重篤な身体合併症、重度の低血糖、重度の肝機能障害および再栄養化に伴う低リン血症の出現の頻度が、有意に高かった。超低体重群の管理・治療環境については、このような身体的リスクの高さを十分考慮に入れた上で決定されることが望ましいと考えられる。
  • 齋藤 慎之介
    日本病跡学雑誌 (91) 46-56 2016年6月  査読有り
    吉行淳之介は、赤線と娼婦について多くの作品を遺し、情熱的な姿勢でその街を歩き廻った。『原色の街』では、世間/自己、肉体/精神、娼婦性/非娼婦性という対立構造を明確にするために、赤線と娼婦が道具立てとして用いられた。『驟雨』では、娼婦に精神的な愛が生じてしまうと、精神の衛生に適い安全だと思われた状況が反転するさまが示された。『娼婦の部屋』では、傷ついた獣のような男女が互いを憐れみ寄り添うユートピアが夢みられるが、それは、精神的な愛によって、社会的・立場的な「落差」によって、失われてしまうものとして描かれた。永井荷風が『濹東奇譚』で描いた夢も、ルソーが自然状態に抱いた人間の理想も、同様に精神的な愛と社会的・立場的な「落差」によって脅かされ失われてしまう構造を持っていた。彼らは分裂気質を持つゆえに、「肉体的な愛」と「憐れみの情」とで対象と安全な距離でつながることを望み、反対に「精神的な愛」や社会的・立場的な「落差」を、安全さへの脅威として恐れているのだろう。吉行が赤線と娼婦で描いたものは、このような分裂気質者の夢と恐怖が、語り継がれてきたものと考えられた。
  • 齋藤 慎之介
    日本病跡学雑誌 (91) 7-19 2016年6月  査読有り
    作家・吉行淳之介は43歳時から約1年間うつ病に罹患している。うつ病親和的な病前性格を持ち、女性問題、スキャンダル、経済的問題が積み重なる負荷的状況を、過剰なほどの律儀さや強い責任感で乗り越えようとした結果、蓄積した心身疲労から発症した経過から、内因性うつ病と診断した。負荷的状況に対する反応性の発揚状態が、豊かな創造性と生産性を引き出した可能性を指摘した。幼少期から青年期、作家になるまでの内面の形成過程からは、彼がシゾイド的な特徴を持ち、それが作品に投影されていると考えられた。精神構造体として、シゾイド的な核を、うつ病親和的な適応的なパーソナリティが甲羅のように覆う、ダブルパーソナリティを持つと考えられた。うつ病発症を分岐点として、それまでの作品の特徴であった愛-自由の葛藤、決断のためらいが消失し、主人公は自由の側に姿勢を固持するようになった。これはうつ病発症により、シゾイド的で脆弱な内面を露呈したため、対象関係から退行的にひきこもらざるを得なかったことによると考えられた。
  • 稲川優多, 井上弘寿, 齋藤慎之介, 小林聡幸, 須田史朗
    東京精医会誌 31 10-14 2016年  査読有り
  • 岡田 剛史, 齋藤 慎之介, 小林 聡幸, 加藤 敏
    精神科治療学 30(9) 1253-1257 2015年9月  
    30代で外傷性てんかんを発症し、10年以上phenytoin(PHT)投与がなされていた60代女性にみられたPHT中毒の症例を報告した。食欲低下と活動性低下を主訴に前医入院となり、うつ病の診断で抗うつ薬による加療が開始され軽快した。PHT血中濃度が6.6μg/mlと低値であったため、250mgから300mgへの増量がなされたのち、食欲低下と活動性低下が再度出現したためうつ病の再燃が疑われ当科転院となったが、PHTの血中濃度が42.2μg/mlと著明高値であり、PHT中毒と診断した。PHTの血中濃度の予測は困難なことが多く、症状は非特異的であるため、典型的な中毒症状を呈さない場合であっても、PHT使用者においては血中濃度測定や身体診察が欠かせないと考えられた。(著者抄録)
  • Shinnosuke Saito, Hidenori Haruta, Toshiyuki Kobayashi, Satoshi Kato
    PSYCHOSOMATICS 56(4) 419-422 2015年7月  査読有り
    The patient was a 28-year-old female with anorexia nervosa who developed a perforated duodenal ulcer and thereafter required intensive care. A tracheoesophageal fistula induced by endotracheal cuff-related trauma developed after about 1 month’s intubation on mechanical ventilation. It took about three years to improve her general and nutritional status required for the mediastinal surgical procedure because the patient had a very poor nutritional status and was reluctant to gain weight. Finally, surgical repair of the tracheoesophageal fistula was performed with no complications. Anorexia nervosa patients tend to have predisposing factors for acquired tracheoesophageal fistula and might have soft tissue vulnerability, which warrant special caution and attention when they are intubated on mechanical ventilation. Difficulties in improving the general and nutritional status of these patients may arise. Psychiatrists should facilitate the treatment of medical complications by assessing the patient both physically and psychologically and suggesting an appropriate treatment plan.
  • 齋藤慎之介, 小林聡幸
    日本病跡学雑誌 (89) 35-45 2015年6月  査読有り
    吉行淳之介は一貫して「性」をテーマにし続けた小説家であるが、彼の作品群には、独特で一見奇異とも思える、登場人物の対人距離・対人交流が認められる。「原色の街」での、娼婦・あけみは、世界とのあいだ、自分自身とのあいだに断層をつくり、短編「青い花」では、主人公が、喰う喰われるの人間関係を求める妻を置き去りにし、少年の日の思い出のなかに逃げ込んでいくが、いずれもシゾイド者の防衛とみなせる。危険で厄介な関係に徹底してかかわらないとすると、「鳥獣虫魚」での石膏色の人間・風物に示される、離人症的な、現実感の喪失が起こる。しかしながらそこで再び対象との関係を希求すると、今度は関係が濃密になりすぎることによる自己喪失の危険が待ち構える。このような対象関係におけるジレンマは、ガントリップがin and out programとして定式化した、シゾイド的葛藤の最も特徴的な点である。吉行自身の実生活では、蕩児あるいは寵児といった仮面で世間からの視線を巧みに韜晦し、さらに自己の内面を上述のようなフィクションとして切り離すというありかたで、シゾイドとしての自身の危険な感性・感受性を安全に表現し、また世界につなぎとめていたといえる。すなわち、彼の文学は精神医学的側面からするとシゾイド・パーソナリティの治療の場としての役割を持っていたと考えられた。
  • 小林亮子, 西多昌規, 安田学, 齋藤慎之介, 小林聡幸, 加藤敏
    臨床精神医学 44(8) 1129-1134 2015年  査読有り
    本邦の摂食障害の患者は1980年からの20年間に約10倍増加したが, 治療スタイルは20年間ほぼ変化がなく, 身体的視点も包括した総合的な治療スタイルの構築が喫緊の課題である. 摂食障害の中核群である神経性やせ症(anorexia nervosa)は, 不食を徹底する摂食制限型とむちゃ食いと過剰な排出行為を繰り返して低体重を維持する過食・排出型の2つの亜型がある. いずれも肥満恐怖やボディイメージの歪曲を伴う体重への過度のこだわりが主症状である. 摂食障害の治療上の課題として頑固な不食や過食・嘔吐があるが, 睡眠覚醒リズムの障害およびやせ目的の執拗な過活動も隠れた治療課題である. 今回わたしたちは, 昼夜を通して1日の活動量や睡眠状態を長期間にわたって自動的に記録できる活動量計を導入し, 一定の成果を得た2症例を報告する. 摂食障害患者に活動量計を装着させ, 患者の日中活動量や睡眠状況を測定した. そして定期的に患者に行動量や睡眠状態, 消費カロリーのデータをフィードバックした. その結果, 不眠の自己認知や過活動の抑制に関して治療上有効な知見が得られた. 活動量計は摂食障害患者にとって, 単に身体的・生理的なデータの記録にとどまらず, 認知行動療法的アプローチにも寄与する可能性があることが示唆された.
  • 岡田剛史, 齋藤 慎之介, 小林聡幸, 加藤敏
    精神科治療学 30(4) 547-552 2015年  査読有り
  • 齋藤慎之介, 須田史朗, 齋藤こよみ, 馬場洋介, 加藤敏
    精神科治療学 30(7) 985-989 2015年  査読有り
    産褥精神病の再発予防としては、妊娠後期からあるいは分娩直後からのlithium内服の有効性が確立されている。しかしながら、本症は症状発現が産褥期に限定されることが少なくなく、そのため再発リスクが軽視され、産後再発が起ってから精神科へ診察依頼がなされるという可能性がある。症例は34歳妊婦である。33歳時、第1子分娩後に著しい精神運動興奮を伴う非定型精神病像を呈したが、その後は残遺症状なく寛解し、半年で治療終結した。34歳時に第2子妊娠・出産のため当院産科へ入院した。精神科医が介入し、分娩直後からlithiumの内服が開始された。以後精神状態は安定したまま経過し、再発は予防しえたと考えられた。再発予防の機会を逸しないためには、産科医は、高リスク群に対しては、たとえ症状がなくとも分娩前に精神科医への診察依頼を検討すべきである。また、発症した症例に関しては、再発リスクとその予防法について説明しておくべきである。
  • Shinnosuke Saito, Katsutoshi Shioda, Kouichi Nisijima
    GENERAL HOSPITAL PSYCHIATRY 36(4) 451 2014年7月  査読有り
    Objective: To report two cases of major depressive disorder in which lamotrigine (LTG) induced anger with murderous impulse. Patients: Case 1 was a 22-year-old man with symptoms of obsessive-compulsive disorder who developed major depressive disorder with antidepressant-induced hypomanic episodes. Case 2 was a 23-year-old woman experiencing an antidepressant-refractory depressive episode for whom remission was achieved by switching to a mood stabilizer and antipsychotics. In both cases LTG was started to treat the depressive episode. Results: Case 1 manifested with anger and murderous impulse when taking 125 mg/day of LTG. A reduction to 75 mg/day calmed this anger. Case 2 manifested with the same symptom when taking 25 mg/day of LTG, and the symptom immediately disappeared upon stopping LTG. Conclusions: Use of LTG for epilepsy in intellectually disabled patients was reported to be associated with onset or exacerbation of aggressive or violent behavior. The two cases would suggest that LTG may cause anger so severe as to be accompanied with murderous impulse when administered to patients with mood disorders. Physicians should be cognizant of this possible, albeit infrequent, adverse effect even in use of LTG for mood disorders. (C) 2014 Elsevier Inc. All rights reserved.
  • Shinnosuke Saito, Toshiyuki Kobayashi, Satoshi Kato
    GENERAL HOSPITAL PSYCHIATRY 36(3) 291-295 2014年5月  査読有り
    Objective: To describe eating disorders inpatients with severe medical complications and elucidate the problems in managing them on a psychiatric ward. Method: Of the 111 eating disorders patients hospitalized on our psychiatric ward from January 2005 to December 2012, 9 had eating disorders with severe medical complications. Through chart review and computerized data collection, we retrospectively evaluated patient clinical data. Result: All 9 patients were women, with a mean age of 22.4+/-5.7 years, mean body weight of 26.2+/-3.0 kg, and mean body mass index of 10.5+/-1.5 on admission. Severe medical complications commonly seen were severe hypoglycemia, refeeding syndrome, coagulation abnormality, and severe liver dysfunction. Three patients died during hospitalization. All patients were managed mainly on the psychiatric ward despite their abnormally low body weight and severe medical complications. Conclusions: Patients with eating disorders, although physically serious, often need to be managed on a psychiatric ward, even at the risk of providing less than ideal care for their physical complications. It is important to assess patient status both physically and psychologically and to select an appropriate therapeutic environment for safe and effective treatment. (C) 2014 Elsevier Inc. All rights reserved.
  • 齋藤慎之介, 小林聡幸, 西嶋康一, 加藤敏
    精神医学 56(5) 429-435 2014年  査読有り
    パーキンソン病の精神症状に関しては,その病態理解は生化学的変化や神経心理学的変化からの考察が優勢である。しかしながら,パーキンソン病のように長期にわたり患者の人生や考え方に影響を与える慢性疾患の場合は,病気の進行と治療による改善がせめぎ合う体験に対する患者の主観的な理解の変化が,経過に影響を与えることがある。今回パーキンソン病発病後,自責的な抑うつ状態を呈していたが,抗パーキンソン病薬を増量しパーキンソニズムが消褪した直後から,被害的な妄想を抱くようになり,薬剤を中止した後も妄想構築が持続した初老期女性の経過を報告した。妄想主体の精神病症状に関して,抗パーキンソン病薬の影響やパーキンソン病変の進行という器質因子の関与を指摘すると同時に,慢性の病いと折り合うために紡がれた「病いの語り」が,急激な症状改善により崩壊してしまい,その代償として出現した可能性を指摘した。
  • 齋藤慎之介, 小林聡幸, 加藤敏
    精神科治療学 29(6) 789-795 2014年  査読有り
    身体症状の訴えを,生理的,心理的,社会的意味が相互に結びついた多層的なものと把握することが,治療的に有用となりうる。重篤な身体合併症を呈した神経性食思不振症の治療経過を例として挙げた。胃瘻からの栄養投与で,腹部膨満感・嘔気・嘔吐という腹部症状が頻繁に出現するため,治療が難渋し,内科病棟から精神科病棟へ転科した。強力な行動制限の上での栄養投与で体重は回復したが,強い腹部症状と胃内容物の逆流は続いた。その後転院した総合病院精神科で,看護師が患者に寄り添い栄養が注入されるようになると,胃内容物の逆流は一度も起こらなくなった。本例の腹部症状の訴えには「生理学的異常事態の表現」「肥満恐怖・栄養投与への抵抗」「強いコントロール欲求」「一人で栄養投与に耐えることの不安・恐怖」といった多層的な語りの構造を認めた。精神科医には,患者の多層的な語りを聴き分け,語りの“代弁者”を担う必要があると考えられた。
  • 齋藤陽道, 小林聡幸, 菊地千一郎, 齋藤慎之介, 松本卓也, 加藤敏
    栃木精神医 34/35 22-27 2014年  査読有り
  • 齋藤慎之介, 小林聡幸, 加藤敏
    精神医学 55(5) 483-485 2013年  査読有り
  • 齋藤慎之介, 小林聡幸
    日本病跡学雑誌 (86) 31-43 2013年  査読有り
    1990年代にグランジ・ロックの代名詞として活躍したニルヴァーナの中心人物であり、27歳という若さで自ら命を絶ったカート・コバーンを、生活史と音楽的創造過程の面から取り上げ、精神医学的注釈を加えた。精神医学的診断としては、注意欠陥/多動性障害(ADHD)との診断される可能性が高く、慢性的な抑うつ状態が基調をなしている点を指摘した。ADHDの特性である、反復作業の不得手さ、むら気、感情や行動の爆発という衝動性、集中の持続の困難さは創造的過程に不利に働いたと考えられたが、逆説的な爆発的な集中力、優れた発散的思考、内外の刺激に対する検閲機構の緩さ、混乱への耐性・情報を混同させる性質といった点は、彼の音楽的創造過程に有利に働いた点を指摘した。代表作『ネヴァーマインド』製作には、プロデューサーのブッチ・ヴィグの実際的な音楽的助言に加え、カートに対する精神療法的ともいえる関与が大きな寄与をしていると考えられた。彼が両極端な自己像の狭間に苦悩し、世界的な大成功を収めたことに強烈な罪悪感を抱いたことの背景に、深刻な自己愛の病理の存在が指摘され、この病理は彼の人生の航跡に多大な影響を及ぼした可能性を示唆した。
  • 齋藤慎之介, 佐藤守, 小林聡幸, 加藤敏
    精神神経誌 115 729-739 2013年  査読有り
  • 齋藤慎之介, 小林聡幸, 加藤敏
    精神神経誌 115 363-371 2013年  査読有り
  • Shinnosuke Saito, Katsutoshi Shioda, Kouichi Nishijima
    Journal of Clinical Psychopharmacology 32(3) 428-429 2012年6月  査読有り
  • 齋藤慎之介, 山家邦章, 小林聡幸, 加藤敏
    精神神経誌 113 241-247 2011年  査読有り
    無言,寡動,カタレプシー,街奇的な行動などを呈し,緊張型統合失調症の疑いで入院したが,後の経過でアスペルガー障害に伴う緊張病症候群との診断が妥当だと考えられた思春期患者を報告した.症例は16歳のアスペルガー障害の男児で,祖父の粗暴な行動を契機に半年以上の経過で次第に昏迷状態が強まり緊急入院に至った.抗不安薬の投与で改善したのち,他に病像を説明できる病態が存在しなかったため,上記診断に至った.本例は母親による執勘な被虐待体験があり,反応性愛着障害を鑑別として挙げる必要があると考えられる.児童思春期糟神医学においては,自閉症スペクトラム障害に緊張病症候群が高率に発生することが知られている.一方,一般成人精神医学において緊張病症候群は統合失調症と引きつけて考えられることが多く,本症例において病態把握を困難にした原因の一つと考えられた.本症例の緊張病症候群の病態生理として,主観的な生命危急事態に対する擬死反射が想定可能である.自閉症スペクトラム障害に伴う緊張病症候群の治療においては,ベンゾジアゼピンや電気けいれん療法の有効性が確立されつつある.明確な心因や環境因が存在する場合も,自閉症スペクトラム患者が運動異常症状を呈したときには,緊張病症候群を念頭に漣いて,これらの手段で治療を開始することが重要である.
  • Shinnosuke Saito, Toshiyuki Kobayashi, Takuro Osawa, Satoshi Kato
    PSYCHOGERIATRICS 10(1) 45-48 2010年3月  査読有り
    The Japanese herbal medicine, yokukansan, has been reported to improve behavioral and psychological symptoms of dementia and activities of daily living in patients with dementia. In the present case report, the authors report the effectiveness of yokukansan in treating psychiatric symptoms after traumatic brain injury. An 85-year-old man, who underwent surgery for hepatic portal cholangiocarcinoma, sustained traumatic brain injury after falling from bed as the result of postoperative delirium. He subsequently presented with psychiatric symptoms, showing markedly impulsive and aggressive behavior. Neuroleptics did not alleviate the symptoms. Ultimately, we succeeded in controlling the symptoms, without adverse effects, by giving the patient yokukansan. Yokukansan shows the potential for reducing aggressive and impulsive behavior in dementia as well as in other psychiatric diseases.
  • 齋藤慎之介, 吉田勝也, 小林聡幸, 加藤敏
    精神科治療学 25 813-817 2010年  査読有り
    緑内障発作は、典型的な症状を呈する場合には、診断は比較的容易であるが、頭痛、腹痛、全身虚脱、精神的な混乱などの全身症状が前景に出る場合には、誤診および診断の遅れの危険性がある。本稿でわれわれはうつ病の再発の診断で入院したが、入院後に緑内障発作と判明した症例を報告した。症例は71歳、女性。63歳時にうつ病を発症し、以来、不規則な通院をしていた。69歳頃より臥床がちとなり、71歳、嘔気・嘔吐、食欲不振で入院した。うつ病の経過中に発作が生じたこと、おそらく69歳頃から認知症を合併していたこと、患者が眼の診察を拒否していたことが診断を困難にした。眼科的救急疾患である本症において、誤診に伴う治療の遅れは視機能の予後において致命的である。緑内障発作の誘因となりうる薬剤を日常的に使用している精神科医が「眼を診ること」の重要性を指摘した。
  • 齋藤慎之介, 日野原 圭, 小林 聡幸, 加藤 敏
    精神科治療学 24 1123-1129 2009年  査読有り
    神経性食欲不振症患者の体重変動の背後に器質的原因が隠れていることがある。著しい体重変動を呈したため何らかの逸脱行為が疑われたが,尿濃縮能障害による多尿に起因するものと判明した症例を報告した。症例は入院時30歳台前半の女性,およそ12年間,事例化しなかった神経性食欲不振症の患者である。最近, 2年ほどで入院が必要なほど体重減少がみられた。経管栄養ののち経口摂取を開始し,体重は増加傾向にあったが,やがて著しい体重変動がみられた。非ステロイド性抗炎症薬投与時に尿量が目立って少ないことから上記の診断に至った。神経性食欲不振症においては体液のホメオスターシスが崩れやすく,腎機能障害は神経性食欲不振症患者の約70%に合併する。本症例のような病態は逸脱行為として見落とされる危険性がある。摂食障害においては体重変動の一要因として水調節障害の可能性も考慮する必要がある。

MISC

 16

書籍等出版物

 2

講演・口頭発表等

 41

担当経験のある科目(授業)

 1
  • 精神医学  (自治医科大学, 茨城県結城看護専門学校, 県南高等看護専門学院, さいたま看護専門学校)

共同研究・競争的資金等の研究課題

 3