中村 知寿, 神部 芳則, 岡田 成生, 柏崎 明子, 山本 亜紀, 森 良之, 小宮根 真弓
栃木県歯科医学会誌 70 7-11 2018年4月
症例は72歳女性で、関節リウマチで通院中であったが、約7ヵ月前から左頬粘膜、下唇に水疱、びらんが出現した。扁平苔癬、自己免疫性水疱症などを疑い精査を行ったが確定診断には至らず、経過観察となった。その後、口腔内のびらんが拡大してきたため当科紹介となった。メトトレキサート(MTX)による口腔粘膜びらんを疑い、血液検査を施行した。その結果、白血球数、赤血球数、ヘマトクリット値の低値を認めた。汎血球減少を伴う口腔粘膜潰瘍の診断で、直ちに主治医に連絡しMTXの中止を依頼した。MTXは直ちに中止となり、汎血球減少に対し入院下に輸血が行われた。口腔粘膜はMTX中止後に改善し、3週間後にはほぼ上皮化した。