研究者業績

蕪城 俊克

カブラキ トシカツ  (Toshikatsu Kaburaki)

基本情報

所属
自治医科大学 医学部総合医学第2講座 /眼科学 教授
学位
医学博士(東京大学大学院医学系研究科)

J-GLOBAL ID
200901008552020749
researchmap会員ID
5000090388

学歴

 3

受賞

 1

論文

 152
  • 鈴木 佳代, 南場 研一, 金子 優, 大黒 伸行, 竹内 正樹, 伊東 崇子, 永田 健児, 臼井 嘉彦, 蕪城 俊克, 田中 理恵, 柳井 亮二, 楠原 仙太郎, 慶野 博, 丸山 和一, 竹内 大, 若年性慢性虹彩毛様体炎研究グループ
    日本眼科学会雑誌 128(臨増) 208-208 2024年3月  
  • Yoshiaki Tanaka, Rina Takagi, Shingen Mitou, Machiko Shimmura, Tetsuya Hasegawa, Jota Amarume, Masami Shinohara, Yasushi Kageyama, Tomohiko Sasase, Takeshi Ohta, Shin-Ichi Muramatsu, Akihiro Kakehashi, Toshikatsu Kaburaki
    Biological & pharmaceutical bulletin 2024年3月1日  
    Diabetic retinopathy (DR) can cause visual impairment and blindness, and the increasing global prevalence of diabetes underscores the need for effective therapies to prevent and treat DR. Therefore, this study aimed to evaluate the protective effect of pemafibrate treatment against DR, using a Spontaneously Diabetic Torii (SDT) fatty rat model of obese type 2 diabetes. SDT fatty rats were fed either a diet supplemented with pemafibrate (0.3 mg/kg/day) for 16 weeks, starting at 8 weeks of age (Pf SDT fatty: study group), or normal chow (SDT fatty: controls). Normal chow was provided to Sprague-Dawley (SD) rats (SD: normal controls). Electroretinography (ERG) was performed at 8 and 24 weeks of age to evaluate the retinal neural function. After sacrifice, retinal thickness, number of retinal folds, and choroidal thickness were evaluated, and immunostaining was performed for aquaporin-4 (AQP4). No significant differences were noted in food consumption, body weight, or blood glucose level after pemafibrate administration. Triglyceride levels were reduced, and high-density lipoprotein cholesterol levels were increased. Extension of oscillatory potential (OP)1 and OP3 waves on ERG was suppressed in the Pf SDT fatty group. Retinal thickness at 1,500 microns from the optic disc improved in the Pf SDT fatty group. No significant improvements were noted in choroidal thickness or number of retinal folds. Quantitative analyses showed that AQP4-positive regions in the retinas were significantly larger in the Pf SDT fatty group than in the SDT fatty group. The findings suggest that pemafibrate treatment can exert protective effects against DR.
  • 田岡 和城, 唐川 綾子, 志村 有香, 田中 理恵, 本田 晃, 正本 庸介, 蕪城 俊克, 相原 一, 黒川 峰夫
    日本血液学会学術集会 85回 676-676 2023年10月  
  • Hirotsugu Soga, Tatsuya Inoue, Yoshihiro Urade, Takashi Ueta, Hidetoshi Kawashima, Toshikatsu Kaburaki, Makoto Aihara
    Translational Vision Science & Technology 12(5) 5-5 2023年5月3日  
  • 林 健太郎, 田中 理恵, 竹渓 友佳子, 伊沢 英知, 南 貴紘, 小前 恵子, 中原 久恵, 冲永 貴美子, 高本 光子, 蕪城 俊克
    臨床眼科 77(4) 463-470 2023年4月  
    <文献概要>目的:東京大学医学部附属病院(以下,当院)における2019~2021年のぶどう膜炎初診患者の統計調査。対象と方法:上記期間に当院を初診したぶどう膜炎患者520例を対象とした。診療録をもとに,年齢,性別,罹患眼,解剖学的病変部位,診断名などについて検討を行った。過去の当院の統計結果,全国疫学調査の結果と比較した。結果:初診時平均年齢54.1±20.0歳,男性223例(42.9%),女性297例(57.1%)であった。両眼性307例(59.0%),片眼性213例(41.0%)であった。前部ぶどう膜炎206例(39.6%),中間部ぶどう膜炎16例(3.1%),後部ぶどう膜炎74例(14.2%),汎ぶどう膜炎224例(43.1%)であった。診断がついた症例は353例(67.9%)であり,サルコイドーシス51例(9.8%),ヘルペス性虹彩炎37例(7.1%),急性前部ぶどう膜炎36例(6.9%),眼内悪性リンパ腫34例(6.5%),Vogt-小柳-原田病24例(4.6%),ベーチェット病23例(4.4%),の順であった。抗腫瘍薬関連の薬剤性ぶどう膜炎を8例(1.5%)に認めた。結論:2016~2018年の当院の統計結果と比較し,原因疾患の傾向はほぼ同じであった。全国疫学調査と比較し,当院では眼内悪性リンパ腫が多い結果であった。抗腫瘍薬関連の薬剤性ぶどう膜炎症例が増加しており,今後も増加が予想される。

MISC

 173
  • 平沼 優悟, 齊間 至成, 田中 克明, 御任 真言, 高木 理那, 榛村 真智子, 高野 博子, 梯 彰弘, 蕪城 俊克
    臨床眼科 76(7) 915-919 2022年7月  
    <文献概要>目的:潰瘍性大腸炎に対して免疫抑制薬で加療中に発症した,両眼性のListeria眼内炎の1例について報告する。症例:84歳,男性。潰瘍性大腸炎に対して免疫抑制薬を使用中,ペースメーカー挿入術後に両眼の霧視と眼痛を自覚した。前医で両眼虹彩炎と硝子体混濁を認めたためステロイドの点眼および内服を開始され,発症1週間後に当科へ紹介となった。初診時,両眼とも光覚弁であった。前房蓄膿,硝子体混濁で眼底透見不能,全眼球炎の状態であった。同日全身麻酔下で両眼白内障・硝子体同時手術(シリコーンオイル充填)を施行した。右眼球優位に両眼の周辺網膜の白色化,フィブリン膜形成,網膜全周の白鞘化血管を認めた。硝子体液培養からListeria菌を検出した。術後徐々に炎症は鎮静化したが,全身状態不良により伏臥位姿勢が取れず,術後4週目に右網膜剥離を発症した。強膜バックリング術+硝子体手術を2回行ったが,網膜剥離が再発した。全身状態を考慮し,以降の手術は行わなかった。左眼には網膜剥離を認めず,術半年後時点での視力は,右指数弁,左(0.15)である。結論:免疫抑制状態や高齢者などハイリスク患者の内因性眼内炎の起炎菌としてListeria菌も念頭に置く必要がある。
  • 蕪城 俊克
    OCULISTA (111) 37-42 2022年6月  
    ぶどう膜炎の治療には局所治療と全身治療があり、可能な限り局所治療で治療するのが原則である。ステロイドはぶどう膜炎の全身治療の基本となる薬剤で、Vogt-小柳-原田病や不可逆的視力障害を残す可能性のある難治性のぶどう膜炎で用いられる。使用に際しては血糖上昇、骨粗鬆症、感染症等の副作用に注意する必要があり、導入前にスクリーニング検査を行う。投与は体重あたり0.5〜1mg/kg/日で開始し、眼内の消炎を確認しながら漸減する。Vogt-小柳-原田病や壊死性強膜炎等の重症例ではステロイドパルス療法等による大量のステロイド剤の点滴治療が行われる。ステロイド内服量が高用量ならば消炎するが、減量すると再燃を繰り返す症例もしばしばみられる。そのような症例では、ステロイド長期内服による副作用を回避するために、免疫抑制剤やTNF阻害薬を併用してステロイド内服を減量することが行われる。(著者抄録)
  • 田口 諒, 武島 聡史, 御任 真言, 齊間 至成, 空 大将, 竹内 大, 梯 彰弘, 蕪城 俊克
    あたらしい眼科 39(5) 655-659 2022年5月  
    目的:間質性腎炎ぶどう膜炎症候群(TINU)は若年女性に多い疾患である。今回、非典型的な特徴がみられたTINU症候群の2例を経験したので報告する。症例:症例1は38歳、男性。10日前から右眼視力低下。矯正視力右眼0.3。右眼前房内細胞4+、微塵様角膜後面沈着物、視神経乳頭発赤を認め、血清クレアチニン5.6mg/dl、尿中β2MG 45,000μg/lと高値、腎生検で尿細管間質性腎炎と診断された。ステロイド内服によりぶどう膜炎、腎障害は改善した。症例2は15歳、女性。8年前に両眼ぶどう膜炎を発症。尿中β2MG400μg/l高値からTINU症候群と診断され、ステロイド点眼を継続していた。自治医科大学附属さいたま医療センター初診時の矯正視力両眼1.2。両眼前房内細胞1+、白色小型角膜後面沈着物、蛍光眼底造影で両眼炎症に伴う網膜新生血管がみられた。両眼トリアムシノロンTenon嚢下注射を行い、炎症所見は消失し、新生血管の軽減がみられた。結論:症例1は男性で壮年発症である点、症例2は網膜新生血管を認めた点がTINU症候群としては非典型的である。(著者抄録)
  • 蕪城 俊克
    眼科臨床紀要 15(3) 229-229 2022年3月  
  • 蕪城 俊克
    眼科臨床紀要 15(1) 65-66 2022年1月  
  • 蕪城 俊克
    日本の眼科 92(11) 1368-1371 2021年11月  
    眼内リンパ腫に対する治療のゴールドスタンダードは未だ確立していない。メトトレキサート硝子体注射は眼内のリンパ腫病変に対しては高い有効性を示すが、眼外のリンパ腫細胞には無効であり、その結果脳播種を起こしやすい。近年、メトトレキサート硝子体注射と全身化学療法の併用療法が本症の脳播種を抑制するとの報告が増えているが、症例数は少なく十分なエビデンスとは言えない状態にある。新たな治療のアプローチとして、現在本邦で脳播種抑制を目的としたブルトン型チロシンキナーゼ阻害薬の医師主導臨床試験が行われている。(著者抄録)
  • 蕪城 俊克
    臨床眼科 75(11) 246-250 2021年10月  
    <文献概要>クリニックで診るときのポイント ぶどう膜炎は発症当初は全例が原因不明である.眼科施設を受診し,眼所見や全身症状,検査所見を踏まえて診断基準などにより原因病名がつけられていく.ぶどう膜炎は大きく内因性(非感染性),感染性,腫瘍性(仮面症候群),特発性に分類される(表1).内因性ぶどう膜炎にはBehcet病,Vogt-小柳-原田病,サルコイドーシスなどが含まれ,感染性ぶどう膜炎にはヘルペス性虹彩炎や細菌性眼内炎などが含まれる.特発性ぶどう膜炎とは,ぶどう膜炎の原因精査を行ってもぶどう膜炎を起こした原因病名が決められない症例を指す.感染性ぶどう膜炎では消炎治療に加え,抗菌薬(抗ウイルス薬)の投与が必要であり,腫瘍性では抗がん剤や放射線治療が必要となる.ぶどう膜炎は原因疾患によって治療はかなり異なるため,クリニックにおいても初診時に十分な問診,診察,検査を行って,診断病名をつける努力をすることが大切である.ぶどう膜炎の鑑別診断では,眼内の炎症所見に加え,ぶどう膜炎に関連する全身疾患の有無や画像検査,血液検査などの結果から診断基準などに基づいて診断病名を特定する.ぶどう膜炎の鑑別に際しては,4つのチェックポイント[(1)炎症の解剖学的局在(前部,後部,汎ぶどう膜炎),(2)両眼性・片眼性,(3)炎症の性状(肉芽腫性・非肉芽腫性),(4)急性・慢性]に注目して原因疾患を絞り込むとわかりやすい.主なぶどう膜炎疾患の診断法は,日本眼炎症学会が作成した「ぶどう膜炎診療ガイドライン」に記載されており,日本眼科学会のホームページからダウンロード可能である.クリニックでできるぶどう膜炎の鑑別診断のやり方を表2に示す.Behcet病は4つの主症状(口腔内アフタ,皮膚病変,陰部潰瘍,眼病変),5つの副症状(関節症状,血管症状,消化器症状,神経症状,副睾丸炎)から診断する疾患であり,特別な検査は必要ない.しかし,ぶどう膜炎が急性・再発性であることや,非発作時にも蛍光眼底造影でシダ状蛍光漏出をみることが多いなど,Behcet病ぶどう膜炎として矛盾しないことを確認しておきたい.診断病名が確定すれば,その疾患で推奨されている治療を行う.主なぶどう膜炎疾患の治療法もぶどう膜炎診療ガイドラインに記載されているので,参照していただきたい.
  • 山口 亜矢, 蕪城 俊克, 平戸 岬, 小橋 智恵子, 長谷川 哲也, 佐藤 智美, 齊藤 恵美, 田中 克明, 高野 博子, 梯 彰弘
    眼科臨床紀要 14(8) 483-489 2021年8月  
    目的:視覚障害認定における自動視野計Humphrey Field Analyzer(HFA)とGoldmann perimetry(GP)の結果と患者の負担度を比較する。対象および方法:視覚障害認定のために視野検査を行った26例。同日に両検査を施行し、検査時間、検査の疲労度、Esterman Gridの一致の割合と不一致数、視野障害の該当等級を比較した。結果:平均検査時間はHFAで995秒、GPで641秒とHFAで長く、疲労度は5点満点中HFA2.5点、GP1.6点でHFAが高かった(p<0.001)。Esterman Gridの一致率は、平均86.0%(60.8〜97.5%)だった。不一致数は、HFA13.3、GP3.5でHFAが多かった(p<0.001)。視野障害等級の一致は17例(65.4%)。HFAは2例(7.7%)、GPは7例(26.9%)で等級がより高く、うち5例がHFA5級、GP2級だった。結論:視覚障害認定における検査時間はHFAで長く、疲労度が高かった。視野障害等級に差が生じる症例があった。(著者抄録)
  • 蕪城 俊克
    眼科学レビュー 2021-'22 48-53 2021年7月  
    <最近の動向>●本邦から多数例の強膜炎を集めた臨床統計論文が報告され、全身疾患として関節リウマチ、ANCA関連血管炎、再発性多発軟骨炎の合併が多いこと、壊死性前部強膜炎と後部強膜炎が視力予後不良となりうることが示された。●米国から眼炎症疾患のデータベースSystemic Immunosuppressive Therapy for Eye Diseases(SITE)に収集された症例情報を用いた強膜炎の臨床統計が、2報報告された。今後このような研究が増えると思われる。●強膜炎の病理・免疫学的機序に関する総説論文も最近報告されている。●強膜炎の画像情報を用いた研究として、前眼部OCT angiography(OCTA)を用いた前部強膜炎と上強膜炎の評価が報告されている。●強膜炎に対するTNF阻害薬の有効性はこれまでにも報告されてきたが、最近はTNF阻害薬以外の免疫抑制剤(methotrexate、Mycophenolate Mofetil、Cyclophosphamide)や生物学的製剤(Anakinra、rituximab)などの強膜炎に対する有効性が報告されている。●稀な強膜炎または上強膜炎の原因として、骨粗鬆症治療薬Aminobisphosphonateの副作用によるもの、COVID-19、クリオピン関連周期熱症候群、IgG4関連眼疾患、Whipple病などの症例が報告された。(著者抄録)
  • 武島 聡史, 齊間 至成, 西島 崇敬, 御任 真言, 渡邊 未奈, 田中 克明, 高野 博子, 蕪城 俊克, 梯 彰弘
    臨床眼科 75(6) 803-809 2021年6月  
    <文献概要>目的:CHARGE症候群はコロボーマ,先天性心疾患,後鼻孔閉鎖,成長障害,外陰部低形成,耳奇形・難聴を主症状とする先天性形態異常である。今回CHARGE症候群に伴うコロボーマに網膜剥離を合併し硝子体手術で治療した症例を経験したので報告する。症例:患者は41歳,男性。幼少期よりコロボーマと先天性白内障による弱視があった。急激な左眼視力低下を自覚したため近医を受診した。左眼網膜剥離を指摘され自治医科大学附属さいたま医療センター眼科を紹介され受診となった。所見:矯正視力は右0.02,左0.03,眼圧は右26mmHg,左14mmHg。両眼に虹彩コロボーマ,黄斑部と視神経乳頭を含む広範囲の脈絡膜コロボーマがみられ,左眼はコロボーマの部位以外は網膜全剥離の状態であった。虹彩および脈絡膜コロボーマ,難聴,精神発達遅滞,顔面神経麻痺,外陰部低形成などからCHARGE症候群と考えられた。同日,超音波乳化吸引術,眼内レンズ挿入術,経毛様体扁平部硝子体切除術,網膜光凝固術,シリコーンオイルタンポナーデを施行し,網膜復位を得た。術中所見からコロボーマ外の網膜上方に裂孔を認め,原因裂孔と思われた。半年後にシリコーンオイル抜去術を施行したが網膜再剥離はなく,最終観察日の左眼視力は0.15(矯正不能)であった。結論:CHARGE症候群症例に伴う脈絡膜コロボーマに合併した網膜剥離に対してシリコーンオイルタンポナーデ併用硝子体手術が有効であった。
  • 御任 真言, 武島 聡史, 高木 理那, 田中 克明, 榛村 真智子, 木下 望, 高野 博子, 蕪城 俊克, 梯 彰弘
    臨床眼科 75(3) 352-358 2021年3月  
    <文献概要>目的:難治性緑内障に対する経毛様体扁平部アーメド緑内障バルブの手術成績を検討した。対象と方法:対象は2016年11月〜2019年11月の3年間で当院においてアーメド緑内障バルブ(AGV)の手術を受けた緑内障患者50例60眼(男性38眼,女性22眼)。平均年齢は63.6±12.9歳(29〜89歳)。緑内障病型は続発緑内障30眼,血管新生緑内障21眼,原発開放隅角緑内障9眼であった。インプラントチューブは全例で毛様体扁平部から硝子体腔内へ挿入した。結果:平均眼圧は術前34.2±13.3mmHgから術後1ヵ月17.3±7.1mmHg,3ヵ月15.0±5.3mmHg,6ヵ月14.6±5.9mmHg,12ヵ月15.3±4.9mmHgといずれの期間でも有意に下降した(p<0.0001)。26眼(43.3%)で合併症が出現し,その内訳は硝子体出血16眼(26.7%),脈絡膜剥離10眼(16.7%),前房出血5眼(8.3%),低眼圧黄斑症,網膜剥離,脈絡膜下出血,プレート露出,術後眼内炎はそれぞれ1眼(1.7%)であった。追加手術を要したのは5眼で,前房洗浄術2眼,硝子体手術1眼,脈絡膜下出血排液1眼,プレート摘出術1眼,眼球内容除去術1眼(重複症例あり)であった。結論:AGVは手術後1年間にわたり眼圧を有意に下降させ,難治性緑内障において有用な手術であるが,術後合併症に注意する必要がある。
  • 蕪城 俊克
    臨床眼科 75(1) 58-62 2021年1月  
    <文献概要>●臨床所見から梅毒を疑うことは困難なため,ぶどう膜炎の原因検査項目に梅毒血清反応をルーチンに入れておくべきである。●治療は一般の第2期梅毒の駆梅療法に準じて,ペニシリン系抗菌薬の点滴あるいは内服を行う。●STS定量検査の数値は駆梅療法の効果判定に有用であり,駆梅療法中止の判断の基準に用いる。
  • 本庄恵, 相原一, 山岸麗子, 荒木祐加, 五十嵐希望, 中村奈津子, 寺尾亮, 長野哲道, 蕪城俊克, 蕪城俊克, 朝岡亮, 朝岡亮, 朝岡亮, 西田淳子, 内田孝俊, 内田孝俊, 清水翔太, 清水翔太, 加治優一, 宮田和典, 蔵野信, 蔵野信, 矢冨裕, 矢冨裕, 可野邦行, 青木淳賢, 五十嵐浩二
    日本眼科学会雑誌 125(3) 2021年  
  • 西島 崇敬, 田中 克明, 武田 義玄, 高木 理那, 榛村 真智子, 木下 望, 高野 博子, 蕪城 俊克, 梯 彰弘
    あたらしい眼科 37(11) 1449-1454 2020年11月  
    緒言:整形外科手術施行後の患者がPurtscher様網膜症に血管新生緑内障を合併し、手術に至った1例を報告する。症例:74歳、男性。当院整形外科にて両側大腿骨頭壊死に対して両側人工股関節置換術を施行された。手術後18日目に右眼の視力低下を訴え、当科を受診となった。初診時の矯正視力は右眼(0.02)、左眼(1.2)。両眼底に軟性白斑を認めた。病歴と所見より、Purtscher様網膜症と診断した。初診時より2日後に右眼眼圧上昇、隅角出血、蛍光造影検査時に前房内へのフルオレセイン漏出もみられ、血管新生緑内障と診断した。右内頸動脈の高度狭窄と右後頭葉梗塞が確認されたため、眼虚血が強く緊急性が高いと判断し、硝子体手術併用アーメド緑内障インプラントおよび術中に網膜光凝固を施行した。術後の眼圧は安定し、現在は矯正視力0.3まで改善している。結論:Purtscher様網膜症からも虚血の程度によっては早期に血管新生緑内障に至る場合もあり、経過観察は慎重に行うべきと考える。(著者抄録)
  • 渡邊 未奈, 蕪城 俊克, 武島 聡史, 武田 義玄, 高木 理那, 田中 克明, 榛村 真智子, 木下 望, 高野 博子, 梯 彰弘
    あたらしい眼科 37(8) 1018-1021 2020年8月  
    目的:強膜バックリング手術施行後に眼窩先端症候群を呈し、のちにANCA関連血管炎による肥厚性硬膜炎と診断された症例を経験したので報告する。症例:78歳、男性。左眼下鼻側裂孔原性網膜剥離に対し、強膜バックリングを施行。退院後再診日、左眼矯正0.01と高度の視力低下に加え左眼の視野欠損、動眼・外転・滑車神経麻痺を認めた。左眼の眼窩先端症候群を疑い、ステロイド内服を開始したところ、視力と眼球運動制限の著明な改善と炎症反応低下を認め、治療開始4ヵ月後には患眼の矯正視力は1.2まで回復した。その後、発症4ヵ月後頃から嘔気・頭痛症状に加え、右眼の外転神経麻痺を認めた。頭部造影MRIを施行したところ硬膜の著明な肥厚を認めた。髄液圧は正常であったため低髄液圧症候群は否定的であり、ANCA関連血管炎を背景とした肥厚性硬膜炎の診断に至った。結論:原因がはっきりしない眼窩先端症候群では、肥厚性硬膜炎の可能性を考え頭部造影MRIの撮像が必須である。(著者抄録)
  • Nozomi Igarashi, Megumi Honjo, Reiko Yamagishi, Makoto Kurano, Yutaka Yatomi, Koji Igarashi, Toshikatsu Kaburaki, Makoto Aihara
    Scientific reports 10(1) 6265-6265 2020年4月14日  査読有り
    To examine whether autotaxin (ATX) in the aqueous humor causes elevated intraocular pressure (IOP) in patients with Posner-Schlossman syndrome (PSS). ATX and transforming growth factor beta (TGF-β) in the aqueous humor were quantified in PSS patients. The expression of ATX and TGF-β in cytomegalovirus (CMV)-infected-human trabecular meshwork (hTM) cells was examined. Biological changes in hTM cells and monkey Schlemm's canal endothelial (SCE) cells cultured in the conditioned medium of CMV-infected hTM cells were analyzed. The expression of ATX and TGF-β1 was upregulated in the aqueous humor of CMV-positive PSS patients, and the level of ATX in the aqueous humor was positively correlated with IOP. CMV infection upregulated ATX and TGF-β1 in hTM cells. The conditioned medium induced fibrotic changes in hTM cells and reduced SCE permeability, which was attenuated by an ATX inhibitor, a lysophosphatidic acid receptor antagonist, and a Rho kinase inhibitor. ATX in the aqueous humor induced by CMV infection may trigger elevated IOP. Modulating ATX activity may be a novel treatment modality for PSS.
  • 蕪城 俊克
    OCULISTA (84) 136-140 2020年3月  
    硝子体混濁は硝子体中に半透明〜不透明物質が浮遊することにより生じる。ぶどう膜炎など炎症性以外にも、先天性、変性、出血性、腫瘍性により硝子体混濁は生じる。硝子体混濁の強さは、眼底の透見性から0〜4+に分類される。硝子体混濁をきたしやすいぶどう膜炎として、サルコイドーシス、ベーチェット病、HTLV1関連ぶどう膜炎、眼内悪性リンパ腫などがある。硝子体混濁の性状は、ぶどう膜炎の原因疾患によって特徴的であることが多く、ぶどう膜炎の診断の際の参考所見となる。近年、眼内悪性リンパ腫の症例が増加しており、硝子体混濁を起こす疾患の中で特に見逃してはならない疾患である。(著者抄録)
  • 蕪城 俊克
    カレントテラピー 38(2) 159-163 2020年2月  
    眼内悪性リンパ腫(intraocular lymphoma:IOL)は仮面症候群とも呼ばれ、ぶどう膜炎と誤診されやすく注意すべき疾患とされてきた。また悪性度が高く、特に脳中枢神経系(central nervous system:CNS)へ高率に播種するため、眼科領域で最も生命予後の悪い疾患である。診断は、硝子体生検で得られた硝子体液を用いて病理細胞診、IL-10/IL-6濃度比、IgH遺伝子再構成、フローサイトメトリーなどの検査を行い、その結果を基に総合的に判断する。一方、治療のゴールドスタンダードはいまだ確立していない状態にある。現時点では、メトトレキサート硝子体注射を基本として、全身化学療法および放射線治療を併用するか否かを、患者の年齢やリンパ腫および全身疾患の既往歴、両眼性かどうか、患者の希望などから症例ごとに決めている施設が多い。近年、メトトレキサート硝子体注射に全身化学療法を併用する治療が本疾患の生命予後を改善するとの報告が増えており、長期的な視点から治療法を考える必要がある。(著者抄録)
  • Saori Seki, Rie Tanaka, Toshikatsu Kaburaki, Keiko Komae, Hisae Nakahara, Hide-Tomo Izawa, Shintaro Shirahama, Hirotsugu Soga, Mitsuko Takamoto, Makoto Aihara
    Japanese Journal of Clinical Ophthalmology 74(5) 589-594 2020年  
    Purpose: To present a 24-year review of 12 cases of ocular inflammation associated with inflammatory bowel disease. Cases and Method: Ocular inflammation with inflammatory bowel disease was diagnosed in 12 patients at the Department of Ophthalmology, University of Tokyo Hospital from 1996 through 2018. The series comprised 4 males and 8 females. Three cases were unilaterally and 9 cases were bilaterally affected. The age ranged from 35 to 11 years, average 48.7 ± 13.4 years. Findings: The primary diseases included ulcerative colitis in 10 cases, and Crohn's disease in 2. Before manifestation of eye diseases, 8 patients had been treated by 5-aminosalicylic acid, 4 had received bowel surgery, and one had received intravenous infliximab. The interval between onset of bowel disease and ocular inflammation ranged from 9 to 34 years, average 19.1 ±7.9 years. The ocular involvement included anterior uveitis in 11 cases and episcleritis in one. Secondary glaucoma developed in one. Nine cases showed relapse of ocular inflammation. There was no case of visual loss due to ocular inflammation at the last observation. Conclusion: Ulcerative colitis was the most frequent ocular involvement related to inflammatory bowel disease. Bilateral recurrent anterior uveitis was typical for ocular involvement. Visual outcome was generally favorable in spite of frequent relapses.
  • 三原現, 田中理恵, 小前恵子, 中原久恵, 伊沢英知, 白濱新多朗, 曽我拓嗣, 小野久子, 蕪城俊克
    日本眼科学会雑誌 124 2020年  
  • 曽我 拓嗣, 蕪城 俊克
    臨床眼科 73(13) 1556-1560 2019年12月  
  • 寺田 裕紀子, 蕪城 俊克
    臨床眼科 73(11) 251-255 2019年10月  
    <文献概要>POINT ●サルコイドーシスは原因不明の全身性炎症性疾患で,原因療法は確立しておらず,対症療法を行う。●可能な限り眼局所治療を行い,不十分な場合のみ全身治療へ移行する。●長期視力予後に影響するCME,多発性脈絡膜炎,続発緑内障は特に積極的治療が必要である。
  • 反田 蓉子, 市川 浩平, 朝岡 聖子, 土至田 宏, 蕪城 俊克, 太田 俊彦
    臨床眼科 73(10) 1327-1333 2019年10月  
    <文献概要>目的:ネコ引っ掻き病によるぶどう膜炎が疑われた1例の報告。症例と方法:10歳の女児が,1ヵ月前からの左眼後極部の漿液性網膜剥離と脈絡膜新生血管で当院を紹介され受診した。1年前から春季カタルとして某医で加療中であり,半年前に左眼黄斑部に漿液性網膜剥離が生じたが,ステロイド点眼により2ヵ月で寛解したという。所見と経過:初診時の矯正視力は,右1.2,左0.4であった。眼圧は正常範囲で,両眼の前眼部に非肉芽腫性角膜後面沈着物,前房水中浮遊細胞,虹彩根部の前癒着があった。左眼の黄斑部に滲出性病変,両眼に乳頭の発赤と腫脹,雪玉状の硝子体混濁があった。フルオレセイン蛍光眼底造影で両視神経乳頭の過蛍光,両網膜静脈周囲炎,眼底の滲出部位と一致する過蛍光があった。ネコに噛まれたことがあり,抗Bartonella henselae IgG値が256倍であった。以上よりネコ引っ掻き病によるぶどう膜炎が疑われ,抗菌薬内服,ステロイド点眼および内服を開始した。左眼視力は上昇したが,左眼の黄斑部滲出と両眼の静脈周囲炎は持続した。ステロイド内服をメトトレキサート内服に切り替え,視力と網膜病変の改善が得られた。結果:ネコ引っ掻き病によると推定される小児ぶどう膜炎で,ステロイド長期内服の代替治療としてメトトレキサート内服が有効であった。
  • 原田 さおり, 宮脇 正次, 岩田 裕子, 柴崎 孝二, 小島 太郎, 小川 純人, 蕪城 俊克, 秋下 雅弘
    日本老年医学会雑誌 56(4) 551-551 2019年10月  
  • 蕪城 俊克
    日本眼科学会雑誌 123(7) 743-744 2019年7月  
  • 大野 重昭, 岡田 アナベルあやめ, 後藤 浩, 南場 研一, 北市 伸義, 有賀 俊英, 石原 麻美, 臼井 嘉彦, 大黒 伸行, 蕪城 俊克, 慶野 博, 杉田 直, 鈴木 潤, 園田 康平, 堤 雅幸, 中尾 久美子, 堀江 幸弘, 水木 信久, 八代 成子, 横井 克俊, 日本眼炎症学会ぶどう膜炎診療ガイドライン作成委員会
    日本眼科学会雑誌 123(6) 635-696 2019年6月  
  • 後藤 浩, 南場 研一, 蕪城 俊克, 毛塚 剛司, 園田 康平, 高瀬 博, 大黒 伸行, 大野 重昭, 水木 信久, 日本眼炎症学会TNF阻害薬使用検討委員会
    日本眼科学会雑誌 123(6) 697-705 2019年6月  
  • 蕪城 俊克
    Retina Medicine 8(1) 14-19 2019年4月  
    画像所見からぶどう膜炎の原因疾患や活動性を評価することは古くからおこなわれてきた。カラー眼底撮影に加え、眼底自発蛍光、蛍光眼底造影、インドシアニングリーン眼底造影、光干渉断断層計などを組み合わせて、病巣の深さや状態を観察し、経時的な変化を観察することが可能となっている。これらの検査を組み合わせて、網膜・脈絡膜病変の状態を観察し、病態を推測することをマルチモーダルイメージングとよぶ。本稿では、ぶどう膜炎疾患におけるマルチモーダルイメージングの例を文献や自験例を用いて紹介する。(著者抄録)
  • 冲永貴美子, 田中理恵, 小前恵子, 伊沢英知, 中原久恵, 白濱新多朗, 曽我拓嗣, 小野久子, 吉田淳, 川島秀俊, 蕪城俊克
    日本眼科学会雑誌 123 2019年  
  • 小野久子, 蕪城俊克, 田中理恵, 佐藤智人, 竹内大, 戸澤英人, 桂真理, 和田洋一郎, 白濱新多朗, 曽我拓嗣, 川島秀俊, 相原一
    日本眼科学会雑誌 123 2019年  
  • 石ヶ坪良明, 桐野洋平, 吉見隆介, 岳野光洋, 蕪城俊克, 盛里子, 迫野卓士, 竹内正樹, 渋谷悦子, 安倍清美, 水木信久
    ベーチェット病に関する調査研究 平成30年度 総括・分担研究報告書(Web) 2019年  
  • 冲永 貴美子, 蕪城 俊克
    眼科 60(10) 1141-1145 2018年9月  
    <文献概要>クリニカルポイント ●硝子体混濁は何らかの原因で生じた硝子体中の半透明〜不透明物質のことである。●原因別に5つに分類され,それぞれの原因により方針は異なる。●近年,眼内悪性リンパ腫の発症が増加しており,硝子体混濁を起こす疾患のなかで特に見逃してはならない疾患である。
  • 蕪城 俊克
    眼科 60(7) 713-715 2018年7月  
  • 蕪城 俊克
    IOL & RS 32(2) 302-306 2018年6月  
  • 蕪城 俊克
    炎症と免疫 26(2) 138-142 2018年2月  
    ぶどう膜炎は眼内に炎症を起こす疾患の総称で、さまざまな合併症を起こし不可逆的な視力低下をきたし得る。ぶどう膜炎の全身投薬のfirst choiceは原因疾患によって異なる。わが国でぶどう膜炎に対して保険適用がある全身治療薬はステロイド薬、シクロスポリンのほか、2種類の生物学的製剤のみである。インフリキシマブはベーチェット病ぶどう膜炎に、アダリムマブは非感染性の中間部・後部・汎ぶどう膜炎に対して保険適用となっている。生物学的製剤は従来の治療法で炎症がコントロールできない難治例やステロイド剤内服を減量すると再燃するために減量できない症例に使用することになっている。(著者抄録)
  • 蕪城 俊克, 岡田 アナベルあやめ
    あたらしい眼科 35(1) 63-68 2018年1月  
  • 石ヶ坪良明, 岳野光洋, 桐野洋平, 吉見隆介, 蕪城俊克, 迫野卓士, 渋谷悦子, 安倍清美, 水木信久
    ベーチェット病に関する調査研究 平成29年度 総括・分担研究報告書(Web) 2018年  
  • 河村 章人, 庄田 宏文, 山田 紗依子, 吉田 良知, 原田 広顕, 住友 秀次, 久保 かなえ, 田中 理恵, 蕪城 俊克, 藤尾 圭志
    日本リウマチ学会関東支部学術集会プログラム・抄録集 28回 73-73 2017年12月  
  • 宮野 涼至, 織茂 賢太, 栗原 正典, 蕪城 俊克, 西嶌 大宣, 池村 雅子, 間野 達雄, 濱田 雅, 林 俊宏, 戸田 達史
    日本内科学会関東地方会 638回 39-39 2017年12月  
  • 蕪城 俊克, 田中 理恵, 唐川 綾子, 田岡 和城, 松田 順子, 辻 英貴, 吉田 淳, 高本 光子, 藤野 雄次郎
    日本眼科学会雑誌 121(11) 882-882 2017年11月  
  • 田中 理恵, 蕪城 俊克
    整形・災害外科 60(12) 1469-1475 2017年11月  
  • 田中 理恵, 蕪城 俊克
    医学のあゆみ 262(10) 899-905 2017年9月2日  

共同研究・競争的資金等の研究課題

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