基本情報
- 所属
- 自治医科大学 附属さいたま医療センター 消化器科 / 総合医学第1講座 教授
- 学位
- 博士(医学)(自治医科大学(JMU))
- J-GLOBAL ID
- 200901044787615533
- researchmap会員ID
- 1000356123
経歴
5-
2013年 - 現在
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2004年 - 2013年
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2001年 - 2004年
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1996年 - 2001年
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1996年 - 2001年
学歴
2-
- 1987年
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- 1987年
論文
22-
WORLD JOURNAL OF GASTROENTEROLOGY 19(42) 7426-7432 2013年11月 査読有り
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DIGESTIVE DISEASES AND SCIENCES 58(5) 1306-1312 2013年5月 査読有り
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Journal of Japanese Society of Gastroenterology 109(7) 1243-1249 2012年7月 査読有り
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WORLD JOURNAL OF GASTROENTEROLOGY 18(28) 3770-3774 2012年7月 査読有り
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Clinical Journal of Gastroenterology 5(2) 101-107 2012年4月 査読有り
MISC
65-
DIGESTIVE DISEASES AND SCIENCES 58(5) 1306-1312 2013年5月
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膵臓 = The Journal of Japan Pancreas Society 27(5) 695-700 2012年10月25日症例は50歳の女性.繰り返す膵炎と心窩部痛の精査目的に当院紹介.造影CT,USで腫瘍や膵管・胆管拡張は認めなかったが,胆道シンチグラフィにて十二指腸への胆汁排泄遅延を認めた.入院時血液検査所見(無症状時)では肝胆道系,膵酵素,IgG4値の異常は認めなかった.ERCP所見は胆管挿管困難にてprecut施行後に胆管造影・IDUS実施したが器質的閉塞は認めなかった.主乳頭からは膵管像得られず,副乳頭からの膵管造影で背側膵管のみ造影された.膵炎の原因は膵管癒合不全と診断し,副膵管口切開術を施行した.また,biliary typeの十二指腸乳頭括約筋機能不全(SOD)も合併していると診断し,乳頭括約筋切開術も同時に施行した.その後,内視鏡的乳頭バルーン拡張術の追加を要したが,以後は膵炎の再燃も認めず自覚症状も改善している.膵管癒合不全を伴ったSODの報告は稀であり若干の文献的考察を加えて報告する.<br>
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日本消化器病學會雜誌 = The Japanese journal of gastro-enterology 109(7) 1243-1249 2012年7月5日症例は78歳男性.多発肝細胞癌の治療を6年間行っていた.腹痛があり,CT検査にて,肝S3より突出する肝細胞癌の穿破による胆汁瘻が疑われた.内視鏡的逆行性膵胆管造影にて肝内胆管,主膵管の途絶と造影剤の腹腔内への漏出を認め,肝細胞癌局所治療後の胆汁瘻に合併した大網脂肪織炎および膵液瘻と診断した.内視鏡的胆管および膵管ドレナージが病態の改善に極めて有効であった.
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自治医科大学紀要 34 87-95 2012年3月食道・胃静脈瘤の治療指針はほぼ確立されているが,異所性静脈瘤の治療法については一定の見解が得られていない。我々は,十二指腸静脈瘤破裂に対して,透視下に行った内視鏡的硬化療法が有用であった1例を経験した。症例は73歳,肝硬変の女性で十二指腸静脈瘤破裂にて当院へ紹介となった。内視鏡検査にて,十二指腸下行脚に出血点と思われるびらんを伴うF3の静脈瘤を認めた。腹部CTでは膵十二指腸静脈を供血路としRetzius静脈に排血路を伴う十二指腸静脈瘤を認めた。n-butyl-2-cyanoacrylateとlipiodolを3:1に混合し,X線透視下に確認しながら3ヶ所に計6.0ml静脈瘤内に供血路,排血路が造影されるまで局注した。6日後の造影CTでは,静脈瘤から連続する供血路と排血路の一部にlipiodolの集積を認め,静脈瘤はほぼ硬化剤により置換されていた。透視下に硬化剤の注入範囲を確認しながら内視鏡的硬化療法を行うことで合併症なく,また追加治療を必要としない十分な十二指腸静脈瘤の治療が可能であった。
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自治医科大学紀要 34 87-95 2012年3月1日食道・胃静脈瘤の治療指針はほぼ確立されているが,異所性静脈瘤の治療法については一定の見解が得られていない。我々は,十二指腸静脈瘤破裂に対して,透視下に行った内視鏡的硬化療法が有用であった1例を経験した。症例は73歳,肝硬変の女性で十二指腸静脈瘤破裂にて当院へ紹介となった。内視鏡検査にて,十二指腸下行脚に出血点と思われるびらんを伴うF3の静脈瘤を認めた。腹部CTでは膵十二指腸静脈を供血路としRetzius静脈に排血路を伴う十二指腸静脈瘤を認めた。n-butyl-2-cyanoacrylateとlipiodolを3:1に混合し,X線透視下に確認しながら3ヶ所に計6.0ml静脈瘤内に供血路,排血路が造影されるまで局注した。6日後の造影CTでは,静脈瘤から連続する供血路と排血路の一部にlipiodolの集積を認め,静脈瘤はほぼ硬化剤により置換されていた。透視下に硬化剤の注入範囲を確認しながら内視鏡的硬化療法を行うことで合併症なく,また追加治療を必要としない十分な十二指腸静脈瘤の治療が可能であった。
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肝臓 53(1) 55-63 2012年1月25日症例は73歳,男性.C型慢性肝炎にて当院通院中であった.1999年,肝細胞癌(S5単発,径3 cm)が認められ肝右葉前区域切除術を施行した.術後は4-6カ月ごとに腹部USおよびCT検査にて経過観察していた.2009年3月の腹部CT検査にて,肝右葉の手術断端に,内部が不均一で一部造影効果を示す病変が認められた.同病変は同年5月のCTにて増大傾向を認め,仮性動脈瘤と診断された.腹部血管造影では,右肝動脈の前区域枝起始部に3 cm大の仮性動脈瘤を認めた.破裂予防のため,瘤のコイル塞栓術を施行した. 仮性動脈瘤の破裂の頻度や破裂後の死亡率は高率であるため,より早期の治療が望ましいとされている.また肝癌術後の画像フォローでは,術後晩期においても再発腫瘍の有無のみならず,動脈瘤や血栓などの血管変化にも留意する必要があると考えられた.
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DIGESTIVE ENDOSCOPY 23(4) 325-325 2011年10月
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DIGESTIVE ENDOSCOPY 23(4) 328-328 2011年10月
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日本消化器内視鏡学会雑誌 = Gastroenterological endoscopy 53(9) 3023-3027 2011年9月20日食道粘膜下腫瘍(SMT)は良性腫瘍が大部分を占め,悪性は稀とされている.しかし,画像所見のみでは良悪性の鑑別が困難な場合もあり,組織型により治療方針も異なるため組織診断を得ることが必要である.今回,われわれは30mmの食道SMTに対して超音波内視鏡下穿刺吸引生検術(EUS-FNAB)を試みたが,組織量が不十分で確定診断に至らず,粘膜切開後直視下生検にて確定診断が得られた症例を経験した.EUS-FNABはSMTに対する組織診断法の第一選択であるが,EUS-FNABにより十分な組織が得られない場合には,本法を試みてよいと思われた.
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日本消化器病學會雜誌 = The Japanese journal of gastro-enterology 108(4) 658-664 2011年4月5日60歳女性.突然ショック状態となり,造影CTにて脾臓および転移性肝腫瘍からの腹腔内出血と診断した.同部位に対するTAEにて血行動態は安定したが,第13病日死亡した.剖検にて腹膜播種,肝・肺・リンパ節転移をともなう脾原発血管肉腫と診断した.本疾患は原発臓器のみならず転移巣からも出血をともなうことがあり,TAEが出血性ショックに対する一時止血に有用であったと考えられ,本邦報告42例の検討とともに報告する.
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膵臓 = The Journal of Japan Pancreas Society 25(5) 578-584 2010年10月25日
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日本消化器病學會雜誌 = The Japanese journal of gastro-enterology 107(9) 1497-1504 2010年9月5日症例は40歳,男性.主訴は心窩部痛・嘔吐.急性膵炎に膵仮性嚢胞,閉塞性黄疸,十二指腸狭窄を合併したと診断した.発熱,腹痛,CRP上昇から嚢胞感染を疑い第6病日にEUS-CDを施行した.嚢胞が縮小し,黄疸と十二指腸狭窄が解除されたため経鼻ドレナージチューブをプラスチックステントに交換した.内視鏡的逆行性膵胆管造影で膵頭部主膵管の狭窄を認め,膵管ステントを留置した.5日後両ステントを抜去したが,膵炎・嚢胞は再燃しなかった.
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膵臓 = The Journal of Japan Pancreas Society 25(2) 132-137 2010年4月25日症例54歳,男性.50歳時に肝機能障害を指摘されたが,膵炎発作の既往なし.嗜好歴は,缶ビール2本/日,焼酎水割5~6杯/日.<br> 心窩部痛を主訴に近医受診.血液検査,腹部CTにて急性膵炎と診断され当院へ救急搬送となった.当院で施行した腹部CT所見で,膵管癒合不全,十二指腸副乳頭部での膵石嵌頓が疑われたため,同日緊急内視鏡検査を施行した.副乳頭からの造影にて尾部膵管までの背側膵管が独立して認められ,背側膵管は拡張し,内部に陰影欠損を認めた.内視鏡的副乳頭切開術後,経鼻膵管ドレナージを施行した.保存的治療で膵炎,背側膵管拡張は軽快し,陰影欠損は消失した.経過良好にて第36病日に退院し,16ヵ月後の現在まで膵炎の再発を認めていない.<br> 膵管癒合不全において,膵石が副乳頭に嵌頓し慢性背側膵炎が増悪する例は稀であり,内視鏡的副乳頭切開術が膵炎の重症化を予防するうえで有効であったので報告する.<br>
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日本消化器内視鏡学会雑誌 = Gastroenterological endoscopy 52(4) 1257-1260 2010年4月20日症例は55歳の男性.既往歴として,十二指腸潰瘍穿孔にて胃十二指腸切除術(ビルロートI法)が施行されている.サバを生食した4日後に吐血したため,緊急上部消化管内視鏡検査を施行したところ,吻合部の胃側大彎にA1ステージの潰瘍を認め,その潰瘍底にアニサキス虫体の刺入を認めた.生検鉗子にて虫体を摘出後,潰瘍底の露出血管に対し止血処置を施した.プロトンポンプ阻害剤(PPI)の投与にて加療した.サバの生食14日後には,潰瘍はH2ステージへ改善を認めた.アニサキスによる出血性胃潰瘍の発生が推測された.
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自治医科大学紀要 32 103-109 2010年3月症例:77歳 男性.11年前に胃癌のため遠位側胃切除(ビルロートII法再建),8年前急性膵炎の既往あり,高アミラーゼ血症を伴う腹痛発作を繰り返すため精査目的に当センターに入院した。透明キャップを装着した直視鏡にてERCPを試みたが,主乳頭からは胆管のみ造影され,膵管は全く造影されなかった。MRCPにて膵管非癒合が疑われたため,ERCP再検,副乳頭造影にて背側膵管の造影が得られたが,腹側膵管は造影されず,膵管形態から腹側膵管欠損型の膵管非癒合と考えられた。膵管にガイドワイヤー留置後,先細カテーテルの挿入を試みたが不可能なため,ワイヤーガイド下に針状ナイフで副乳頭を切開し,膵管ステントを留置して終了した。高アミラーゼ血症は以後認められず,腹痛も一時改善した。腹側膵管欠損症は主乳頭からは膵管造影が得られないため,副膵管造影をしないと診断できない。本症を疑った場合は積極的に副乳頭からアプローチすべきである
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自治医科大学紀要 32 103-109 2010年3月1日症例:77歳 男性.11年前に胃癌のため遠位側胃切除(ビルロートII法再建),8年前急性膵炎の既往あり,高アミラーゼ血症を伴う腹痛発作を繰り返すため精査目的に当センターに入院した。透明キャップを装着した直視鏡にてERCPを試みたが,主乳頭からは胆管のみ造影され,膵管は全く造影されなかった。MRCPにて膵管非癒合が疑われたため,ERCP再検,副乳頭造影にて背側膵管の造影が得られたが,腹側膵管は造影されず,膵管形態から腹側膵管欠損型の膵管非癒合と考えられた。膵管にガイドワイヤー留置後,先細カテーテルの挿入を試みたが不可能なため,ワイヤーガイド下に針状ナイフで副乳頭を切開し,膵管ステントを留置して終了した。高アミラーゼ血症は以後認められず,腹痛も一時改善した。腹側膵管欠損症は主乳頭からは膵管造影が得られないため,副膵管造影をしないと診断できない。本症を疑った場合は積極的に副乳頭からアプローチすべきである
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日本消化器内視鏡学会雑誌 = Gastroenterological endoscopy 52(1) 58-63 2010年1月20日腹膜透析患者の大腸内視鏡検査・処置後には腹膜炎等の致死的な偶発症が生じる可能性がある.医療の進歩によって,透析患者の長期予後が期待されるようになり,今後腹膜透析患者に対する内視鏡検査件数の増加が予想される.今回,我々は腹膜透析患者における大腸粘膜切除術を2例経験したので,内視鏡時の注意点を含めて報告する.
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日本消化器内視鏡学会雑誌 = Gastroenterological endoscopy 51(12) 3085-3091 2009年12月20日症例は64歳男.糖尿病・深部静脈血栓症の既往があり,ステロイド及びワーファリンを内服中.腹痛で来院した.白血球数上昇,黄疸を認めた為入院した.ERCPにて十二指腸乳頭部が腫脹し,暗赤色を呈していた.ENBDにて減黄後,乳頭切開術・胆管ドレナージチューブ留置を施行した.超音波内視鏡により十二指腸乳頭部血腫と診断した.第31病日退院した.外傷,生検,治療例以外での十二指腸乳頭部血腫は極めて稀であり示唆に富むと考えられたので報告する.
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DIGESTIVE ENDOSCOPY 21(4) 255-257 2009年10月
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DIGESTIVE ENDOSCOPY 21(4) 255-257 2009年10月
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日本消化器内視鏡学会雑誌 = Gastroenterological endoscopy 51(2) 237-241 2009年2月20日症例は46歳男性.アルコール性慢性膵炎,膵頭部仮性膵嚢胞にて外来通院中に膵嚢胞内感染,慢性膵炎急性増悪にて入院した.当初ERPで膵管と嚢胞の交通を認めなかったが,経皮的膵嚢胞ドレナージ後に交通枝を認めるようになり,経乳頭的に膵嚢胞ドレナージチューブ挿入が可能となった症例を経験したので報告する.
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INTERNAL MEDICINE 48(9) 693-695 2009年
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Journal of medical ultrasonics : official journal of the Japan Society of Ultrasonics in Medicine 35(3) 147-148 2008年9月15日
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膵臓 = The Journal of Japan Pancreas Society 23(4) 533-540 2008年8月25日
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Hiroyuki Miyatani, Yukio Yoshida, Masatoshi Ikeda, Noriyoshi Sagihara 47(4) 2008年
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Clinical J Gastroenterol 1(59) 63 2008年
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INTERNAL MEDICINE 47(7) 609-612 2008年
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INTERNAL MEDICINE 47(4) 321-322 2008年
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INTERNAL MEDICINE 47(9) 879-880 2008年
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日本消化器内視鏡学会雑誌 = Gastroenterological endoscopy 49(12) 2972-2977 2007年12月20日
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Journal of Medical Ultrasonics 34(4) 205-207 2007年12月
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自治医科大学紀要 30 115-121 2007年12月1日症例は肝細胞癌合併C型肝硬変の80歳男性。主訴は腰痛,発熱。炎症反応は強陽性で,敗血症によるpre DICの状態であった。MRIの所見から腰椎の化膿性脊椎炎・腸腰筋膿瘍と診断。抗生剤のみではCRPが陰性化せず,病巣掻爬術にて治癒した。血液培養と掻爬の手術材料培養でともにCitrobactor diversusが検出され,明らかな感染のフォーカスが不明であったことから,bacterial translocationによる感染が疑われた。化膿性脊椎炎と腸腰筋膿瘍の肝硬変合併例の報告は比較的希だが,実際には診断に至らないケースも多いことが予想される。留意すべき貴重な症例であり,文献的考察を加えて報告する。
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自治医科大学紀要 30 156-158 2007年12月1日症例 16歳男性 潰瘍性大腸炎にて全結腸切除・回腸瘻造設術の既往あり。癒着性イレウスの診断で入院。2日間にわたりX線透視下にイレウス管挿入を約1時間ずつかけて試みるもトライツ靭帯よりチューブが進まなかった。そのためダブルバルーン内視鏡下でのイレウス管挿入を施行した。ダブルバルーン内視鏡を十二指腸から空腸へ貯留した腸液とガスを吸引しながら挿入した。トライツ靭帯付近は癒着のため屈曲が強く内視鏡の挿入がやや困難であった。内視鏡を空腸内に十分深く挿入後,ガイドワイヤーを留置してスコープを抜去,ガイドワイヤーを胃管を使用し鼻から出したあと,ガイドワイヤーガイド下にイレウス管を空腸内に留置した。その後腸管減圧が成功し27日後退院した。本法はトライツ靭帯や空腸の癒着などのため通常の方法でイレウス管挿入が困難な場合にチューブを深部挿入できる点で大変有用である。
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日本消化器内視鏡学会雑誌 = Gastroenterological endoscopy 49(8) 1839-1843 2007年8月20日
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ENDOSCOPY 39 E246-E246 2007年2月
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Jichi Medical University Journal 30 155-158 2007年
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宮谷博幸,吉田行雄,牛丸信也,池田正俊,本田英明,増井利治,澤田幸久,中島嘉之,宇賀神卓広,落合香織,鷺原規喜 42 377-380 2007年
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JOURNAL OF MEDICAL ULTRASONICS 34(4) 205-207 2007年
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JOURNAL OF MEDICAL ULTRASONICS 34(4) 205-207 2007年
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自治医科大学紀要 29 217-221 2006年12月1日症例は44歳男性。2日間断続的に続く下血を主訴に来院した。緊急下部消化管内視鏡検査を施行したところ,大腸全体に血液がみられたが,出血部位の同定が困難であった。しかし,繰り返し洗浄し観察したところ,虫垂口から間欠的に血液が流出する所見がみられ,虫垂内腔からの出血であると判断した。緊急虫垂切除術を施行した。摘出標本では虫垂先端に血腫が存在していたが,病理組織学的には血腫の原因となる明らかな腫瘍性病変,血管異常などは認めなかった。下部消化管出血の原因部位として虫垂が占める割合は小さいが,可能性として考慮する必要がある。また,内視鏡的に出血部位を同定するのは困難ではあるが,正確な診断をするためには,根気よく洗浄・観察を続けることが必要であり,虫垂出血と診断した場合にはすみやかに外科的治療に移行する必要があると考える。