基本情報
- 所属
- 自治医科大学 附属さいたま医療センター内科系診療部 病理診断科 /医学部総合医学第1講座 学内講師
- 学位
- 博士(医学)(2020年10月 杏林大学大学院)
- J-GLOBAL ID
- 201801006576540376
- researchmap会員ID
- B000342943
研究分野
1論文
12-
Clinical case reports 12(5) e8913 2024年5月Squamous cell papilloma with elongated villous projections may occur in the hypopharynx and present with symptoms observable on physical examination.
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Pathology international 73(10) 520-522 2023年10月 査読有り
MISC
44-
埼玉県臨床細胞学会誌 41 38-43 2023年6月【背景】膵神経内分泌腫瘍の細胞診断の際には,その特徴的な細胞所見を把握することが重要である.今回,典型的な膵神経内分泌腫瘍の1例を経験したので,その細胞所見を報告する.【症例】40歳代,男性.発熱と上腹部痛を主訴に近医を受診し,腹部造影CTで膵頭部に2cm大の腫瘤を認めたため,精査加療目的で当院に紹介受診となり,超音波内視鏡下膵穿刺吸引細胞診が施行された.そのPapanicolaou染色標本では,類円形核を呈する異型上皮様細胞が結合性の緩い充実性集塊~孤立性に出現しており,ロゼット配列や索状配列を呈していた.異型上皮様細胞の核はやや偏在性で,顆粒状の核クロマチンパターンを呈し,核小体を1~数個有していた.これらの細胞所見より膵神経内分泌腫瘍を推定した.その後,膵頭十二指腸切除術が施行され,病理組織学的に膵神経内分泌腫瘍,G1と診断が確定された.【結論】膵神経内分泌腫瘍の細胞診では,上述した特徴的な細胞所見を捉えることにより,組織型を推定することが十分に可能であると考える.(著者抄録)
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埼玉県臨床細胞学会誌 41 80-83 2023年6月【背景】体腔液中に出現する反応性中皮細胞は,ときに悪性細胞との鑑別を要する.今回,卵巣癌の術中腹水細胞診で腺癌細胞との鑑別を要した反応性中皮細胞の1例を経験したので,その所見を報告する.【症例】患者は40歳代女性で,下腹部痛と腰痛を主訴に当センターを紹介受診した.CT・MRI検査にて腹膜転移を伴う卵巣癌が疑われた.入院後,子宮および両側付属器,腹膜結節,大網切除術を施行し,術中腹水細胞診検査を行った.その腹水細胞診標本では,炎症性背景に,多空胞状でライトグリーン淡好性の細胞質を有するやや大型の細胞集塊が少量認められた.明細胞癌を含めた腺癌細胞との鑑別を要したが,核の腫大や核クロマチンの濃染性,核形不整,核・細胞質比の増高はいずれも軽度で,細胞質は小空胞状を示し,細胞の重積性は目立たなかった.よって,細胞判定は陰性とし,中皮細胞の反応性変化と報告した.最終的な病理診断は右付属器原発の高異型度漿液性癌,骨盤外腹膜転移あり,大網転移なし,FIGO Stage IIIC期となった.【結論】腹水の細胞診断において中皮細胞の形態学的多様性を理解することは,腺癌を含めた悪性細胞との鑑別に有用と考えられる.(著者抄録)