研究者業績

苅尾 七臣

カリオ カズオミ  (Kazuomi Kario)

基本情報

所属
自治医科大学 医学部 内科学講座循環器内科学部門 教授
学位
(BLANK)

J-GLOBAL ID
200901026266273395
researchmap会員ID
1000220767

学歴

 2

論文

 470
  • 河野 健, 苅尾 七臣
    医学のあゆみ 259(14) 1499 2016年12月  
    慢性心不全においてはレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(RAAS)が過剰亢進していることが明らかになり、RAAS抑制薬は心不全治療においては欠かせない薬剤になった。1987年CONSENSUS試験による予後改善効果が明らかにされて以来、RAAS系阻害薬はβ遮断薬、抗アルドステロン拮抗薬とともに心不全治療薬の主役を担ってきたが、すでに同試験が発表されてからおよそ30年が経過しようとしている。よりよい予後改善効果を求め、懸命に薬剤の開発が行われてきたが、期待された効果が伴わず、また、望ましくない副作用によりいくつもの薬剤が開発断念となった。今回、RAAS阻害薬とネプリライシン阻害薬の組合せが、心不全治療の主役であるアンジオテンシン阻害薬の予後効果を凌駕する結果を示した。待ち望んでいたエビデンスを有する薬剤に対しヨーロッパ心臓病学会もガイドラインを改定し、その立ち位置を明確にした。(著者
  • 甲谷 友幸, 星出 聡, 苅尾 七臣
    日本臨床生理学会雑誌 46(5) 159 2016年12月  
    【目的】心血管リスクを持つ患者での圧受容体反射(baroreflex sensitivity:BRS)と低酸素イベント、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)との関連を調べること。【方法】心血管リスク(高血圧、脂質異常症、糖尿病、喫煙)のうち1つ以上を持つ200名(男性52%、平均63±11歳)を対象とした。タスクフォースモニタ(CNSystems、日本光電)を用いて、5分間心電図と非侵襲的血圧測定を行い、BRSを測定した。また、パルスオキシメーターを用いて就寝中のSpO2を測定し、睡眠中の3%酸素飽和度低下指数(ODI)を測定した。【結果】BRSは3%ODIに逆相関していた(r=-0.20、p=0.005)。しかし、平均SpO2はBRSとは関連しなかった(r=0.10、p=0.19)。女性は男性よりBRSは低く(10.4±5.1 vs.12.9±11.0ms/mmHg、p=0.045)、糖尿
  • 桑原 光巨, 苅尾 七臣
    細胞 48(14) 694 2016年12月  
    国内罹患者数が数百万人とされる睡眠時無呼吸症候群は、一晩に数百回にも及ぶ無呼吸発作時に急峻で甚大な血圧サージ(スリープサージ)を起こし、夜間高血圧や治療抵抗性高血圧を形成する重大な心血管危険因子である。心血管イベントは夜間から朝方の時間帯に多発することが知られているが、この著明なスリープサージがそのトリガーとなることが想定され、より正確なリスク評価のためにはスリープサージの計測が極めて重要であると考えられる。我々は最近、無呼吸発作時の経皮的動脈血酸素飽和度の低下をトリガーにしてスリープサージを検出する夜間低酸素トリガー血圧計を開発し、臨床応用に向けた取り組みを開始した。さらに、より正確なスリープサージの検出を実現するために、トノメトリ法を用いて手首位置だけで一拍毎の血圧を計測する技術開発を進めている。(著者抄録)
  • 小古山 由佳子, 苅尾 七臣
    循環器内科 80(6) 506 2016年12月  
  • 河野 健, 苅尾 七臣
    医学のあゆみ 259(14) 1499 2016年12月  
    慢性心不全においてはレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(RAAS)が過剰亢進していることが明らかになり、RAAS抑制薬は心不全治療においては欠かせない薬剤になった。1987年CONSENSUS試験による予後改善効果が明らかにされて以来、RAAS系阻害薬はβ遮断薬、抗アルドステロン拮抗薬とともに心不全治療薬の主役を担ってきたが、すでに同試験が発表されてからおよそ30年が経過しようとしている。よりよい予後改善効果を求め、懸命に薬剤の開発が行われてきたが、期待された効果が伴わず、また、望ましくない副作用によりいくつもの薬剤が開発断念となった。今回、RAAS阻害薬とネプリライシン阻害薬の組合せが、心不全治療の主役であるアンジオテンシン阻害薬の予後効果を凌駕する結果を示した。待ち望んでいたエビデンスを有する薬剤に対しヨーロッパ心臓病学会もガイドラインを改定し、その立ち位置を明確にした。(著者
  • 甲谷 友幸, 星出 聡, 苅尾 七臣
    日本臨床生理学会雑誌 46(5) 159 2016年12月  
    【目的】心血管リスクを持つ患者での圧受容体反射(baroreflex sensitivity:BRS)と低酸素イベント、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)との関連を調べること。【方法】心血管リスク(高血圧、脂質異常症、糖尿病、喫煙)のうち1つ以上を持つ200名(男性52%、平均63±11歳)を対象とした。タスクフォースモニタ(CNSystems、日本光電)を用いて、5分間心電図と非侵襲的血圧測定を行い、BRSを測定した。また、パルスオキシメーターを用いて就寝中のSpO2を測定し、睡眠中の3%酸素飽和度低下指数(ODI)を測定した。【結果】BRSは3%ODIに逆相関していた(r=-0.20、p=0.005)。しかし、平均SpO2はBRSとは関連しなかった(r=0.10、p=0.19)。女性は男性よりBRSは低く(10.4±5.1 vs.12.9±11.0ms/mmHg、p=0.045)、糖尿
  • 桑原 光巨, 苅尾 七臣
    細胞 48(14) 694 2016年12月  
    国内罹患者数が数百万人とされる睡眠時無呼吸症候群は、一晩に数百回にも及ぶ無呼吸発作時に急峻で甚大な血圧サージ(スリープサージ)を起こし、夜間高血圧や治療抵抗性高血圧を形成する重大な心血管危険因子である。心血管イベントは夜間から朝方の時間帯に多発することが知られているが、この著明なスリープサージがそのトリガーとなることが想定され、より正確なリスク評価のためにはスリープサージの計測が極めて重要であると考えられる。我々は最近、無呼吸発作時の経皮的動脈血酸素飽和度の低下をトリガーにしてスリープサージを検出する夜間低酸素トリガー血圧計を開発し、臨床応用に向けた取り組みを開始した。さらに、より正確なスリープサージの検出を実現するために、トノメトリ法を用いて手首位置だけで一拍毎の血圧を計測する技術開発を進めている。(著者抄録)
  • 小古山 由佳子, 苅尾 七臣
    循環器内科 80(6) 506 2016年12月  
  • 河野 健, 苅尾 七臣
    医学のあゆみ 259(14) 1499 2016年12月  
    慢性心不全においてはレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(RAAS)が過剰亢進していることが明らかになり、RAAS抑制薬は心不全治療においては欠かせない薬剤になった。1987年CONSENSUS試験による予後改善効果が明らかにされて以来、RAAS系阻害薬はβ遮断薬、抗アルドステロン拮抗薬とともに心不全治療薬の主役を担ってきたが、すでに同試験が発表されてからおよそ30年が経過しようとしている。よりよい予後改善効果を求め、懸命に薬剤の開発が行われてきたが、期待された効果が伴わず、また、望ましくない副作用によりいくつもの薬剤が開発断念となった。今回、RAAS阻害薬とネプリライシン阻害薬の組合せが、心不全治療の主役であるアンジオテンシン阻害薬の予後効果を凌駕する結果を示した。待ち望んでいたエビデンスを有する薬剤に対しヨーロッパ心臓病学会もガイドラインを改定し、その立ち位置を明確にした。(著者
  • 甲谷 友幸, 星出 聡, 苅尾 七臣
    日本臨床生理学会雑誌 46(5) 159 2016年12月  
    【目的】心血管リスクを持つ患者での圧受容体反射(baroreflex sensitivity:BRS)と低酸素イベント、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)との関連を調べること。【方法】心血管リスク(高血圧、脂質異常症、糖尿病、喫煙)のうち1つ以上を持つ200名(男性52%、平均63±11歳)を対象とした。タスクフォースモニタ(CNSystems、日本光電)を用いて、5分間心電図と非侵襲的血圧測定を行い、BRSを測定した。また、パルスオキシメーターを用いて就寝中のSpO2を測定し、睡眠中の3%酸素飽和度低下指数(ODI)を測定した。【結果】BRSは3%ODIに逆相関していた(r=-0.20、p=0.005)。しかし、平均SpO2はBRSとは関連しなかった(r=0.10、p=0.19)。女性は男性よりBRSは低く(10.4±5.1 vs.12.9±11.0ms/mmHg、p=0.045)、糖尿
  • 桑原 光巨, 苅尾 七臣
    細胞 48(14) 694 2016年12月  
    国内罹患者数が数百万人とされる睡眠時無呼吸症候群は、一晩に数百回にも及ぶ無呼吸発作時に急峻で甚大な血圧サージ(スリープサージ)を起こし、夜間高血圧や治療抵抗性高血圧を形成する重大な心血管危険因子である。心血管イベントは夜間から朝方の時間帯に多発することが知られているが、この著明なスリープサージがそのトリガーとなることが想定され、より正確なリスク評価のためにはスリープサージの計測が極めて重要であると考えられる。我々は最近、無呼吸発作時の経皮的動脈血酸素飽和度の低下をトリガーにしてスリープサージを検出する夜間低酸素トリガー血圧計を開発し、臨床応用に向けた取り組みを開始した。さらに、より正確なスリープサージの検出を実現するために、トノメトリ法を用いて手首位置だけで一拍毎の血圧を計測する技術開発を進めている。(著者抄録)
  • 小古山 由佳子, 苅尾 七臣
    循環器内科 80(6) 506 2016年12月  
  • 河野 健, 苅尾 七臣
    医学のあゆみ 259(14) 1499 2016年12月  
    慢性心不全においてはレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(RAAS)が過剰亢進していることが明らかになり、RAAS抑制薬は心不全治療においては欠かせない薬剤になった。1987年CONSENSUS試験による予後改善効果が明らかにされて以来、RAAS系阻害薬はβ遮断薬、抗アルドステロン拮抗薬とともに心不全治療薬の主役を担ってきたが、すでに同試験が発表されてからおよそ30年が経過しようとしている。よりよい予後改善効果を求め、懸命に薬剤の開発が行われてきたが、期待された効果が伴わず、また、望ましくない副作用によりいくつもの薬剤が開発断念となった。今回、RAAS阻害薬とネプリライシン阻害薬の組合せが、心不全治療の主役であるアンジオテンシン阻害薬の予後効果を凌駕する結果を示した。待ち望んでいたエビデンスを有する薬剤に対しヨーロッパ心臓病学会もガイドラインを改定し、その立ち位置を明確にした。(著者
  • 甲谷 友幸, 星出 聡, 苅尾 七臣
    日本臨床生理学会雑誌 46(5) 159 2016年12月  
    【目的】心血管リスクを持つ患者での圧受容体反射(baroreflex sensitivity:BRS)と低酸素イベント、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)との関連を調べること。【方法】心血管リスク(高血圧、脂質異常症、糖尿病、喫煙)のうち1つ以上を持つ200名(男性52%、平均63±11歳)を対象とした。タスクフォースモニタ(CNSystems、日本光電)を用いて、5分間心電図と非侵襲的血圧測定を行い、BRSを測定した。また、パルスオキシメーターを用いて就寝中のSpO2を測定し、睡眠中の3%酸素飽和度低下指数(ODI)を測定した。【結果】BRSは3%ODIに逆相関していた(r=-0.20、p=0.005)。しかし、平均SpO2はBRSとは関連しなかった(r=0.10、p=0.19)。女性は男性よりBRSは低く(10.4±5.1 vs.12.9±11.0ms/mmHg、p=0.045)、糖尿
  • 桑原 光巨, 苅尾 七臣
    細胞 48(14) 694 2016年12月  
    国内罹患者数が数百万人とされる睡眠時無呼吸症候群は、一晩に数百回にも及ぶ無呼吸発作時に急峻で甚大な血圧サージ(スリープサージ)を起こし、夜間高血圧や治療抵抗性高血圧を形成する重大な心血管危険因子である。心血管イベントは夜間から朝方の時間帯に多発することが知られているが、この著明なスリープサージがそのトリガーとなることが想定され、より正確なリスク評価のためにはスリープサージの計測が極めて重要であると考えられる。我々は最近、無呼吸発作時の経皮的動脈血酸素飽和度の低下をトリガーにしてスリープサージを検出する夜間低酸素トリガー血圧計を開発し、臨床応用に向けた取り組みを開始した。さらに、より正確なスリープサージの検出を実現するために、トノメトリ法を用いて手首位置だけで一拍毎の血圧を計測する技術開発を進めている。(著者抄録)
  • 小古山 由佳子, 苅尾 七臣
    循環器内科 80(6) 506 2016年12月  
  • 河野 健, 苅尾 七臣
    医学のあゆみ 259(14) 1499 2016年12月  
    慢性心不全においてはレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(RAAS)が過剰亢進していることが明らかになり、RAAS抑制薬は心不全治療においては欠かせない薬剤になった。1987年CONSENSUS試験による予後改善効果が明らかにされて以来、RAAS系阻害薬はβ遮断薬、抗アルドステロン拮抗薬とともに心不全治療薬の主役を担ってきたが、すでに同試験が発表されてからおよそ30年が経過しようとしている。よりよい予後改善効果を求め、懸命に薬剤の開発が行われてきたが、期待された効果が伴わず、また、望ましくない副作用によりいくつもの薬剤が開発断念となった。今回、RAAS阻害薬とネプリライシン阻害薬の組合せが、心不全治療の主役であるアンジオテンシン阻害薬の予後効果を凌駕する結果を示した。待ち望んでいたエビデンスを有する薬剤に対しヨーロッパ心臓病学会もガイドラインを改定し、その立ち位置を明確にした。(著者
  • 甲谷 友幸, 星出 聡, 苅尾 七臣
    日本臨床生理学会雑誌 46(5) 159 2016年12月  
    【目的】心血管リスクを持つ患者での圧受容体反射(baroreflex sensitivity:BRS)と低酸素イベント、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)との関連を調べること。【方法】心血管リスク(高血圧、脂質異常症、糖尿病、喫煙)のうち1つ以上を持つ200名(男性52%、平均63±11歳)を対象とした。タスクフォースモニタ(CNSystems、日本光電)を用いて、5分間心電図と非侵襲的血圧測定を行い、BRSを測定した。また、パルスオキシメーターを用いて就寝中のSpO2を測定し、睡眠中の3%酸素飽和度低下指数(ODI)を測定した。【結果】BRSは3%ODIに逆相関していた(r=-0.20、p=0.005)。しかし、平均SpO2はBRSとは関連しなかった(r=0.10、p=0.19)。女性は男性よりBRSは低く(10.4±5.1 vs.12.9±11.0ms/mmHg、p=0.045)、糖尿
  • 桑原 光巨, 苅尾 七臣
    細胞 48(14) 694 2016年12月  
    国内罹患者数が数百万人とされる睡眠時無呼吸症候群は、一晩に数百回にも及ぶ無呼吸発作時に急峻で甚大な血圧サージ(スリープサージ)を起こし、夜間高血圧や治療抵抗性高血圧を形成する重大な心血管危険因子である。心血管イベントは夜間から朝方の時間帯に多発することが知られているが、この著明なスリープサージがそのトリガーとなることが想定され、より正確なリスク評価のためにはスリープサージの計測が極めて重要であると考えられる。我々は最近、無呼吸発作時の経皮的動脈血酸素飽和度の低下をトリガーにしてスリープサージを検出する夜間低酸素トリガー血圧計を開発し、臨床応用に向けた取り組みを開始した。さらに、より正確なスリープサージの検出を実現するために、トノメトリ法を用いて手首位置だけで一拍毎の血圧を計測する技術開発を進めている。(著者抄録)
  • 小古山 由佳子, 苅尾 七臣
    循環器内科 80(6) 506 2016年12月  
  • 河野 健, 苅尾 七臣
    医学のあゆみ 259(14) 1499 2016年12月  
    慢性心不全においてはレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(RAAS)が過剰亢進していることが明らかになり、RAAS抑制薬は心不全治療においては欠かせない薬剤になった。1987年CONSENSUS試験による予後改善効果が明らかにされて以来、RAAS系阻害薬はβ遮断薬、抗アルドステロン拮抗薬とともに心不全治療薬の主役を担ってきたが、すでに同試験が発表されてからおよそ30年が経過しようとしている。よりよい予後改善効果を求め、懸命に薬剤の開発が行われてきたが、期待された効果が伴わず、また、望ましくない副作用によりいくつもの薬剤が開発断念となった。今回、RAAS阻害薬とネプリライシン阻害薬の組合せが、心不全治療の主役であるアンジオテンシン阻害薬の予後効果を凌駕する結果を示した。待ち望んでいたエビデンスを有する薬剤に対しヨーロッパ心臓病学会もガイドラインを改定し、その立ち位置を明確にした。(著者
  • 甲谷 友幸, 星出 聡, 苅尾 七臣
    日本臨床生理学会雑誌 46(5) 159 2016年12月  
    【目的】心血管リスクを持つ患者での圧受容体反射(baroreflex sensitivity:BRS)と低酸素イベント、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)との関連を調べること。【方法】心血管リスク(高血圧、脂質異常症、糖尿病、喫煙)のうち1つ以上を持つ200名(男性52%、平均63±11歳)を対象とした。タスクフォースモニタ(CNSystems、日本光電)を用いて、5分間心電図と非侵襲的血圧測定を行い、BRSを測定した。また、パルスオキシメーターを用いて就寝中のSpO2を測定し、睡眠中の3%酸素飽和度低下指数(ODI)を測定した。【結果】BRSは3%ODIに逆相関していた(r=-0.20、p=0.005)。しかし、平均SpO2はBRSとは関連しなかった(r=0.10、p=0.19)。女性は男性よりBRSは低く(10.4±5.1 vs.12.9±11.0ms/mmHg、p=0.045)、糖尿
  • 桑原 光巨, 苅尾 七臣
    細胞 48(14) 694 2016年12月  
    国内罹患者数が数百万人とされる睡眠時無呼吸症候群は、一晩に数百回にも及ぶ無呼吸発作時に急峻で甚大な血圧サージ(スリープサージ)を起こし、夜間高血圧や治療抵抗性高血圧を形成する重大な心血管危険因子である。心血管イベントは夜間から朝方の時間帯に多発することが知られているが、この著明なスリープサージがそのトリガーとなることが想定され、より正確なリスク評価のためにはスリープサージの計測が極めて重要であると考えられる。我々は最近、無呼吸発作時の経皮的動脈血酸素飽和度の低下をトリガーにしてスリープサージを検出する夜間低酸素トリガー血圧計を開発し、臨床応用に向けた取り組みを開始した。さらに、より正確なスリープサージの検出を実現するために、トノメトリ法を用いて手首位置だけで一拍毎の血圧を計測する技術開発を進めている。(著者抄録)
  • 小古山 由佳子, 苅尾 七臣
    循環器内科 80(6) 506 2016年12月  
  • 河野 健, 苅尾 七臣
    医学のあゆみ 259(14) 1499 2016年12月  
    慢性心不全においてはレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(RAAS)が過剰亢進していることが明らかになり、RAAS抑制薬は心不全治療においては欠かせない薬剤になった。1987年CONSENSUS試験による予後改善効果が明らかにされて以来、RAAS系阻害薬はβ遮断薬、抗アルドステロン拮抗薬とともに心不全治療薬の主役を担ってきたが、すでに同試験が発表されてからおよそ30年が経過しようとしている。よりよい予後改善効果を求め、懸命に薬剤の開発が行われてきたが、期待された効果が伴わず、また、望ましくない副作用によりいくつもの薬剤が開発断念となった。今回、RAAS阻害薬とネプリライシン阻害薬の組合せが、心不全治療の主役であるアンジオテンシン阻害薬の予後効果を凌駕する結果を示した。待ち望んでいたエビデンスを有する薬剤に対しヨーロッパ心臓病学会もガイドラインを改定し、その立ち位置を明確にした。(著者
  • 甲谷 友幸, 星出 聡, 苅尾 七臣
    日本臨床生理学会雑誌 46(5) 159 2016年12月  
    【目的】心血管リスクを持つ患者での圧受容体反射(baroreflex sensitivity:BRS)と低酸素イベント、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)との関連を調べること。【方法】心血管リスク(高血圧、脂質異常症、糖尿病、喫煙)のうち1つ以上を持つ200名(男性52%、平均63±11歳)を対象とした。タスクフォースモニタ(CNSystems、日本光電)を用いて、5分間心電図と非侵襲的血圧測定を行い、BRSを測定した。また、パルスオキシメーターを用いて就寝中のSpO2を測定し、睡眠中の3%酸素飽和度低下指数(ODI)を測定した。【結果】BRSは3%ODIに逆相関していた(r=-0.20、p=0.005)。しかし、平均SpO2はBRSとは関連しなかった(r=0.10、p=0.19)。女性は男性よりBRSは低く(10.4±5.1 vs.12.9±11.0ms/mmHg、p=0.045)、糖尿
  • 桑原 光巨, 苅尾 七臣
    細胞 48(14) 694 2016年12月  
    国内罹患者数が数百万人とされる睡眠時無呼吸症候群は、一晩に数百回にも及ぶ無呼吸発作時に急峻で甚大な血圧サージ(スリープサージ)を起こし、夜間高血圧や治療抵抗性高血圧を形成する重大な心血管危険因子である。心血管イベントは夜間から朝方の時間帯に多発することが知られているが、この著明なスリープサージがそのトリガーとなることが想定され、より正確なリスク評価のためにはスリープサージの計測が極めて重要であると考えられる。我々は最近、無呼吸発作時の経皮的動脈血酸素飽和度の低下をトリガーにしてスリープサージを検出する夜間低酸素トリガー血圧計を開発し、臨床応用に向けた取り組みを開始した。さらに、より正確なスリープサージの検出を実現するために、トノメトリ法を用いて手首位置だけで一拍毎の血圧を計測する技術開発を進めている。(著者抄録)
  • 小古山 由佳子, 苅尾 七臣
    循環器内科 80(6) 506 2016年12月  
  • 河野 健, 苅尾 七臣
    医学のあゆみ 259(14) 1499 2016年12月  
    慢性心不全においてはレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(RAAS)が過剰亢進していることが明らかになり、RAAS抑制薬は心不全治療においては欠かせない薬剤になった。1987年CONSENSUS試験による予後改善効果が明らかにされて以来、RAAS系阻害薬はβ遮断薬、抗アルドステロン拮抗薬とともに心不全治療薬の主役を担ってきたが、すでに同試験が発表されてからおよそ30年が経過しようとしている。よりよい予後改善効果を求め、懸命に薬剤の開発が行われてきたが、期待された効果が伴わず、また、望ましくない副作用によりいくつもの薬剤が開発断念となった。今回、RAAS阻害薬とネプリライシン阻害薬の組合せが、心不全治療の主役であるアンジオテンシン阻害薬の予後効果を凌駕する結果を示した。待ち望んでいたエビデンスを有する薬剤に対しヨーロッパ心臓病学会もガイドラインを改定し、その立ち位置を明確にした。(著者
  • 甲谷 友幸, 星出 聡, 苅尾 七臣
    日本臨床生理学会雑誌 46(5) 159 2016年12月  
    【目的】心血管リスクを持つ患者での圧受容体反射(baroreflex sensitivity:BRS)と低酸素イベント、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)との関連を調べること。【方法】心血管リスク(高血圧、脂質異常症、糖尿病、喫煙)のうち1つ以上を持つ200名(男性52%、平均63±11歳)を対象とした。タスクフォースモニタ(CNSystems、日本光電)を用いて、5分間心電図と非侵襲的血圧測定を行い、BRSを測定した。また、パルスオキシメーターを用いて就寝中のSpO2を測定し、睡眠中の3%酸素飽和度低下指数(ODI)を測定した。【結果】BRSは3%ODIに逆相関していた(r=-0.20、p=0.005)。しかし、平均SpO2はBRSとは関連しなかった(r=0.10、p=0.19)。女性は男性よりBRSは低く(10.4±5.1 vs.12.9±11.0ms/mmHg、p=0.045)、糖尿
  • 桑原 光巨, 苅尾 七臣
    細胞 48(14) 694 2016年12月  
    国内罹患者数が数百万人とされる睡眠時無呼吸症候群は、一晩に数百回にも及ぶ無呼吸発作時に急峻で甚大な血圧サージ(スリープサージ)を起こし、夜間高血圧や治療抵抗性高血圧を形成する重大な心血管危険因子である。心血管イベントは夜間から朝方の時間帯に多発することが知られているが、この著明なスリープサージがそのトリガーとなることが想定され、より正確なリスク評価のためにはスリープサージの計測が極めて重要であると考えられる。我々は最近、無呼吸発作時の経皮的動脈血酸素飽和度の低下をトリガーにしてスリープサージを検出する夜間低酸素トリガー血圧計を開発し、臨床応用に向けた取り組みを開始した。さらに、より正確なスリープサージの検出を実現するために、トノメトリ法を用いて手首位置だけで一拍毎の血圧を計測する技術開発を進めている。(著者抄録)
  • 小古山 由佳子, 苅尾 七臣
    循環器内科 80(6) 506 2016年12月  
  • 今泉 悠希, 高橋 伸佳, 河野 健, 星出 聡, 中根 永依子, 諏訪 裕美, 濱嵜 春菜, 苅尾 七臣
    成人病と生活習慣病 46(11) 1461 2016年11月  
    海外渡航を伴う睡眠不足、時差、疲労によってサーカディアンリズムが障害され、交感神経活動性の亢進と食塩感受性が増大しやすい。旅行中の食生活の変化により食塩摂取量が増大する。気温の変化、機内の低酸素も血圧上昇のリスクになり得る。旅行に伴う周囲環境の変化や、それに伴う心血管イベントの上昇はSHATSの概念で説明することができる。海外渡航前は家庭血圧測定を徹底し、ハイリスク患者では自由行動下血圧測定(ambulatory blood pressure monitoring;ABPM)による評価が望ましい。旅行中の心血管イベントを予防するためには、十分な睡眠、減塩、適度な運動量の確保、室温管理に努め、家庭血圧測定を含めた通常通りの健康管理を可能な限り継続することが重要である。旅行中の健康管理を徹底するためには、旅行者本人、旅行業界、医療従事者が健康管理に関する共通認識のもとに連携することが不可欠であ
  • Fukutomi Motoki, Ogata Nobuhiko, Nakano Masataka, Kario Kazuomi
    International Heart Journal 57(6) 760 2016年11月  
  • 今泉 悠希, 高橋 伸佳, 河野 健, 星出 聡, 中根 永依子, 諏訪 裕美, 濱嵜 春菜, 苅尾 七臣
    成人病と生活習慣病 46(11) 1461 2016年11月  
    海外渡航を伴う睡眠不足、時差、疲労によってサーカディアンリズムが障害され、交感神経活動性の亢進と食塩感受性が増大しやすい。旅行中の食生活の変化により食塩摂取量が増大する。気温の変化、機内の低酸素も血圧上昇のリスクになり得る。旅行に伴う周囲環境の変化や、それに伴う心血管イベントの上昇はSHATSの概念で説明することができる。海外渡航前は家庭血圧測定を徹底し、ハイリスク患者では自由行動下血圧測定(ambulatory blood pressure monitoring;ABPM)による評価が望ましい。旅行中の心血管イベントを予防するためには、十分な睡眠、減塩、適度な運動量の確保、室温管理に努め、家庭血圧測定を含めた通常通りの健康管理を可能な限り継続することが重要である。旅行中の健康管理を徹底するためには、旅行者本人、旅行業界、医療従事者が健康管理に関する共通認識のもとに連携することが不可欠であ
  • 今泉 悠希, 高橋 伸佳, 河野 健, 星出 聡, 中根 永依子, 諏訪 裕美, 濱嵜 春菜, 苅尾 七臣
    成人病と生活習慣病 46(11) 1461 2016年11月  
    海外渡航を伴う睡眠不足、時差、疲労によってサーカディアンリズムが障害され、交感神経活動性の亢進と食塩感受性が増大しやすい。旅行中の食生活の変化により食塩摂取量が増大する。気温の変化、機内の低酸素も血圧上昇のリスクになり得る。旅行に伴う周囲環境の変化や、それに伴う心血管イベントの上昇はSHATSの概念で説明することができる。海外渡航前は家庭血圧測定を徹底し、ハイリスク患者では自由行動下血圧測定(ambulatory blood pressure monitoring;ABPM)による評価が望ましい。旅行中の心血管イベントを予防するためには、十分な睡眠、減塩、適度な運動量の確保、室温管理に努め、家庭血圧測定を含めた通常通りの健康管理を可能な限り継続することが重要である。旅行中の健康管理を徹底するためには、旅行者本人、旅行業界、医療従事者が健康管理に関する共通認識のもとに連携することが不可欠であ
  • Fukutomi Motoki, Ogata Nobuhiko, Nakano Masataka, Kario Kazuomi
    International Heart Journal 57(6) 760 2016年11月  
  • 今泉 悠希, 高橋 伸佳, 河野 健, 星出 聡, 中根 永依子, 諏訪 裕美, 濱嵜 春菜, 苅尾 七臣
    成人病と生活習慣病 46(11) 1461 2016年11月  
    海外渡航を伴う睡眠不足、時差、疲労によってサーカディアンリズムが障害され、交感神経活動性の亢進と食塩感受性が増大しやすい。旅行中の食生活の変化により食塩摂取量が増大する。気温の変化、機内の低酸素も血圧上昇のリスクになり得る。旅行に伴う周囲環境の変化や、それに伴う心血管イベントの上昇はSHATSの概念で説明することができる。海外渡航前は家庭血圧測定を徹底し、ハイリスク患者では自由行動下血圧測定(ambulatory blood pressure monitoring;ABPM)による評価が望ましい。旅行中の心血管イベントを予防するためには、十分な睡眠、減塩、適度な運動量の確保、室温管理に努め、家庭血圧測定を含めた通常通りの健康管理を可能な限り継続することが重要である。旅行中の健康管理を徹底するためには、旅行者本人、旅行業界、医療従事者が健康管理に関する共通認識のもとに連携することが不可欠であ
  • Fukutomi Motoki, Ogata Nobuhiko, Nakano Masataka, Kario Kazuomi
    International Heart Journal 57(6) 760 2016年11月  
  • 今泉 悠希, 高橋 伸佳, 河野 健, 星出 聡, 中根 永依子, 諏訪 裕美, 濱嵜 春菜, 苅尾 七臣
    成人病と生活習慣病 46(11) 1461 2016年11月  
    海外渡航を伴う睡眠不足、時差、疲労によってサーカディアンリズムが障害され、交感神経活動性の亢進と食塩感受性が増大しやすい。旅行中の食生活の変化により食塩摂取量が増大する。気温の変化、機内の低酸素も血圧上昇のリスクになり得る。旅行に伴う周囲環境の変化や、それに伴う心血管イベントの上昇はSHATSの概念で説明することができる。海外渡航前は家庭血圧測定を徹底し、ハイリスク患者では自由行動下血圧測定(ambulatory blood pressure monitoring;ABPM)による評価が望ましい。旅行中の心血管イベントを予防するためには、十分な睡眠、減塩、適度な運動量の確保、室温管理に努め、家庭血圧測定を含めた通常通りの健康管理を可能な限り継続することが重要である。旅行中の健康管理を徹底するためには、旅行者本人、旅行業界、医療従事者が健康管理に関する共通認識のもとに連携することが不可欠であ

MISC

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  • Masaki Mogi, Yasuhito Ikegawa, Shunsuke Haga, Satoshi Hoshide, Kazuomi Kario
    Hypertension Research 2024年  
    Hypertension, a disease whose prevalence increases with age, induces pathological conditions of ischemic vascular disorders such as cerebral infarction and myocardial infarction due to accelerated arteriosclerosis and circulatory insufficiency of small arteries and sometimes causes hemorrhagic conditions such as cerebral hemorrhage and ruptured aortic aneurysm. On the other hand, as it is said that aging starts with the blood vessels, impaired blood flow associated with vascular aging is the basis for the development of many pathological conditions, and ischemic changes in target organs associated with vascular disorders result in tissue dysfunction and degeneration, inducing organ hypofunction and dysfunction. Therefore, we hypothesized that hypertension is associated with all age-related vascular diseases, and attempted to review the relationship between hypertension and diseases for which a relationship has not been previously well reported. Following our review, we hope that a collaborative effort to unravel age-related diseases from the perspective of hypertension will be undertaken together with experts in various specialties regarding the relationship of hypertension to all pathological conditions. (Figure presented.).
  • 海塩渉, 海塩渉, 伊香賀俊治, 苅尾七臣
    日本高血圧学会総会プログラム・抄録集(CD-ROM) 43rd 2021年  
  • 佐藤 敏子, 小野口 敦子, 荒川 由起子, 村越 美穂, 中野 真宏, 星出 聡, 江口 和男, 島田 和幸, 苅尾 七臣
    日本糖尿病情報学会誌 12 77-78 2014年6月  
  • Kazuomi Kario
    Hypertension Research 36(6) 478-484 2013年6月  査読有り
    In Asian populations, a high prevalence of stroke, high salt intake and high salt sensitivity, the effects of which are partly augmented by epidemic obesity, are associated with hypertension. These factors are closely associated with resistant hypertension, especially with the disrupted circadian rhythm of blood pressure (BP), that is, non-dipper and riser patterns. An ambulatory BP profile-based strategy combined with medication and devices (renal denervation and baroreceptor activation therapy) would help to achieve 'perfect 24-h BP control', consisting of strict reduction of the 24-h BP level, restoring disrupted circadian BP rhythms and reducing excess BP variability. Such BP control would protect high-risk patients with resistant hypertension against systemic hemodynamic atherothrombotic syndrome (which involves systemic atherothrombotic vascular diseases and target-organ damage, advanced by the composite risks of pulsatile hemodynamic stress from central pressure and blood flow and by thrombometabolic risk factors). Information technology-based home sleep BP pressure monitoring may be useful for assessing the risk during sleep in high-risk patients with resistant hypertension and sleep apnea syndrome. © 2013 The Japanese Society of Hypertension.
  • Joji Ishikawa, Satoshi Hoshide, Kazuo Eguchi, Shizukiyo Ishikawa, Kazuyuki Shimada, Kazuomi Kario
    HYPERTENSION 60(4) 921-+ 2012年10月  査読有り
    In ambulatory blood pressure (BP) monitoring, nighttime BP has a superior ability to predict hypertensive target organ damage than awake BP. We evaluated whether nighttime BP, assessed by a home BP monitor, was associated with hypertensive target organ damage. We measured clinic BP, out-of-clinic BP including nighttime home BP, and the urinary albumin: creatinine ratio (UACR) in 854 patients who had cardiovascular risk factors. Nighttime home BP was measured at 2: 00, 3: 00, and 4: 00 am, in addition to clinic, awake ambulatory, nighttime ambulatory, and awake home BP. Nighttime home systolic BP (SBP) was slightly higher than nighttime ambulatory SBP (difference, 2.6 mm Hg; P<0.001). Clinic (r=0.186), awake ambulatory (r=0.173), nighttime ambulatory (r=0.194), awake home (r=0.298), and nighttime home (r=0.311) SBPs were all associated with log-transformed UACR (all P<0.001). The correlation coefficient for the relationship between nighttime home SBP and log-transformed UACR was significantly greater than that for the relationship between nighttime ambulatory SBP and log-transformed UACR (P<0.001). The goodness of fit of the association between SBP and UACR was improved by adding nighttime home SBP to the other SBPs (P<0.001). Nighttime home diastolic BP also improved the goodness-of-fit of the association between diastolic BP and UACR (P=0.001). Similar findings were observed for the left ventricular mass index in the subgroup (N=594). In conclusion, nighttime home BP is slightly different from (but comparable to) nighttime ambulatory BP. The addition of nighttime home BP to other BP measures improves the association of BP with hypertensive target organ damage. (Hypertension. 2012; 60: 921-928.) center dot Online Data Supplement

共同研究・競争的資金等の研究課題

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