附属病院 消化器センター

渡部 純

ワタナベ ジュン  (Jun Watanabe)

基本情報

所属
自治医科大学 附属病院消化器センター 外科部門
学位
医学博士(2020年3月 自治医科大学)

ORCID ID
 https://orcid.org/0000-0003-4477-4238
J-GLOBAL ID
202101020197282902
researchmap会員ID
R000015825

 地域医療の経験を背景にし、実学としての消化器一般外科と地域医療学を研究の基盤としています。医学博士は「日本人一般住民におけるメタボリックシンドロームと悪性腫瘍死亡―Jichi Medical School (JMS) コホート研究―」に関する臨床研究で取得し、メタボリックシンドロームの要素の数の増加と悪性腫瘍死亡との間には用量反応関係があることと、メタボリックシンドロームは、女性の悪性腫瘍死亡、特に結腸直腸癌と乳癌の重要な予測因子であることを報告しました。現在も臨床の課題を克服すべく、コホートを含む臨床研究とCochrane Review memberとしてシステマティックレビューを行っており、エビデンスの実臨床への還元を目指しています。


委員歴

 1

論文

 94
  • Yoshiyuki Kiyasu, Saseem Poudel, Daisuke Koike, Jun Watanabe, Ryosuke Kowatari, Masayuki Fukumoto, Yoshiko Yamaoka-Fujikawa, Yuta Kikuchi, Keisuke Arai, Eisuke Booka, Sonoko Ishida, Shinichiro Yokoyama, Mitsue Saito
    Surgery Today 2024年6月26日  査読有り
  • Takehiro Kagaya, Atsushi Miki, Jun Watanabe, Rihito Kanamaru, Shiro Matsumoto, Kentaro Kurashina, Shin Saito, Takumi Teratani, Yoshinori Hosoya, Yasunaru Sakuma, Joji Kitayama, Naohiro Sata
    World Journal of Surgery 2024年6月24日  査読有り
  • Atsushi Miki, Yasunaru Sakuma, Yukihiro Sanada, Jun Watanabe, Yasuharu Onishi, Noriki Okada, Toshio Horiuchi, Takahiko Omameuda, Takumi Teratani, Alan K. Lefor, Joji Kitayama, Naohiro Sata
    Pediatric Transplantation 2024年6月  査読有り
    Background The outcomes after liver transplantation have greatly improved, which has resulted in greater focus on improving non-hepatic outcomes of liver transplantation. The present study aimed to evaluate thoracic spine radio density in children and adolescents after liver transplantation. Methods A total of 116 patients who underwent living donor liver transplantation were retrospectively analyzed. The radio density at the eleventh thoracic vertebra was measured using computed tomography scan performed preoperatively then annually for 5 years postoperatively and subsequently every 2 or 3 years. Results The mean thoracic radio density of male recipients of male grafts had the lowest values during the study. The radio density of patients receiving a graft from a female donor was higher than in recipients with grafts from males. Total mean radio density decreased for first 5 years postoperatively and then increased. Changes in radio density were equally distributed in both steroid withdrawal and no steroid withdrawal groups for 5 years, after which patients with steroid withdrawal had a greater increase. Changes in radio density were equally distributed in both the steroid withdrawal and no steroid withdrawal groups up to age 20, after which patients in the steroid withdrawal group had a greater increase. Conclusions Gender differences may affect the outcome of radio density changes after transplantation. Given the moderate association between thoracic radio density and bone mineral density in skeletally mature adults and further studies are needed to validate this relationship between thoracic radio density and bone mineral density changes in pediatric liver transplantation.
  • Takashi Ishida, Atsushi Miki, Yasunaru Sakuma, Jun Watanabe, Kazuhiro Endo, Hideki Sasanuma, Takumi Teratani, Joji Kitayama, Naohiro Sata
    Cancers 16(11) 2087-2087 2024年5月30日  査読有り
  • Natsumi Saka, Norio Yamamoto, Jun Watanabe, Christopher Wallis, Angela Jerath, Hidehiro Someko, Minoru Hayashi, Kyosuke Kamijo, Takashi Ariie, Toshiki Kuno, Hirotaka Kato, Hodan Mohamud, Ashton Chang, Raj Satkunasivam, Yusuke Tsugawa
    Annals of Surgery 2024年5月10日  査読有り

書籍等出版物

 1
  • 片岡裕貴, 稲垣雄士, 辻󠄀本 康 (担当:分担執筆, 範囲:PROBAST;予測モデル研究)
    中外医薬社 2022年1月

講演・口頭発表等

 27
  • 渡部純, 小林冬美, 小泉大
    第22回日本ヘルニア学会学術集会 2024年5月24日
  • 渡部 純, 石田 苑子, 松尾 知平, 渡邉 元己, 喜安 佳之, 小西 孝明, 須田 千秋, 高木 弘誠, 高村 卓志, 谷河 篤:サシーム パウデル, 東 陽子, 藤川 善子, 坊岡 英祐, 齊藤 光江
    第124回日本外科学会定期学術集会 2024年4月20日  招待有り
    【背景】本邦では若手女性外科医の割合は増加している。一方、女性外科医は男性外科医よりも手術経験数が少なく、家事/育児に費やす時間が大幅に多いことが報告されており、男女間、子どもの有無で外科修練プログラムの実態が異なる可能性が懸念されている。 【目的】性別および子どもの有無が、外科専門医研修に与える影響を明らかにする。 【方法】令和 3-4 年度の外科専門医試験合格者全員を対象にオンラインアンケート調査を実施した。外科修練医の男女と子どもの有無で外科専門医研修の実態を比較した。グループ 間の比較は、連続変数については Mann-Whiteney 検定、カテゴリー変数については χ2 検定を用いて行った。p < 0.05 を有意とした。 【結果】回答者は 757 人中、女性 194 人(25.6%)、男性 563 人(74.4%)。男女間で、年齢層、医局所属有無に差はなかった。女性修練医は男性修練医に比べて、既婚者(57% vs 80%、 < 0.01)、子どもがいる(25% vs 48%、p < 0.01)割合は低く、配偶者の勤務状況 は常勤の割合が多かった(85% vs 42%、p < 0.01)。男女別で専攻するサブスペシャリテ ィの割合は、女性修練医は乳腺外科(34%)、男性修練医は消化器外科が多かった (59%)。修練プログラムの選択に最も影響を与えた項目に関して、女性は診療科の雰囲 気の良さ(28%)である一方、男性は出身大学(23%)だった(p = 0.02)。男女、子ど もの有無で、全身麻酔執刀数、論文執筆数、修練プログラムに対する満足度に差はなかっ た。女性修練医は男性修練医に比べて、当直回数は少なく(中央値 4 回 vs 5 回、p < 0.01)、超過勤務が月 80 時間未満の割合が高かった(41% vs 31%、p = 0.02)。子ども がいる女性修練医は子どもがいない女性修練医に比べて、当直回数数は少なく(中央値 4 回 vs 5 回、p = 0.02)、超過勤務が月 80 時間未満の割合は高かった(55% vs 36%、p = 0.04)。一方、男性修練医は子どもの有無で、当直回数、超過勤務時間は変わらなかった。 女性修練医は男性修練医に比べて、子どもの有無に関わらず、年収は低かった(平均 757 万 vs 982 万円、p < 0.01)。 【結語】外科修練期間において、男女間で、執刀数、論文執筆数に差はなかった。一方、労 働実態については性別間で差がみられ、子供の有無が女性修練医の働き方に影響を与えて いる事が示唆された。技術的・学問的な外科修練の機会は男女問わず提供されている事が 裏付けられた一方、働き方については改善の余地があると思われた。
  • 林 沙貴, 小西 孝明, 喜安 佳之, 福本 将之, 古来 貴寛, 野村 信介, 山本 直宗, 渡邉 元己, 渡部 純, 齊藤 光江
    第124回日本外科学会定期学術集会 2024年4月20日  招待有り
    【背景】近年、外科医の地域偏在が問題視されている。一般的に、大都市と比較し地方は給与が高い、労働時間が長い、修練環境が整っていないという印象を持たれるが、外科修練医の修練環境に関する地域格差の実態は明らかではない。 【目的】外科修練医の修練プログラムおよび労働環境に関する地域格差について検討する。 【方法】日本外科学会教育委員会U-40ワーキンググループは、令和4年度の外科専門医試験合格者全員を対象に、若手外科医の修練の現状を把握するためのオンラインアンケートを実施した。この全国アンケート調査をもとに、大都市修練群と地方 (地方都市+過疎地域)修練群に分け、修練医の修練と労働環境の地域差について検討した。グループ間の比較は、連続変数についてはMann-Whitney U検定、カテゴリー変数についてはχ2検定を用いて行った。p < 0.05 を有意とした。 【結果】大都市修練群317名 (42%)、地方修練群439名 (58%)であった。地方修練群の修練地は地方都市410名 (54%)、過疎地域29名 (4%)であった。地方出身者の割合は大都市修練群では35%、地方修練群では76%であった (p < 0.01)。地方修練群の23名 (5%)は地域枠制度、奨学金制度のため地方での修練を選択した。修練プログラムについては、大学病院勤務期間2年以上が大都市修練群で有意に多かった (47% vs 15%, p < 0.01)。全身麻酔手術執刀数、論文執筆数、off the job trainingの受講機会、指導医への満足度、修練プログラム全体に対する満足度は両群間に有意差はなかった。労働環境については、修練プログラム最終学年における年収中央値 (範囲)は大都市修練群900万円 (100-3800万円)に比べて地方修練群 1000万円 (100-2700万円)と有意に高かった (p < 0.01)。時間外労働時間や当直回数、ハラスメントを受けたと感じる人の割合については両群間に有意差はなかった。 【結語】若手外科医にとって、修練プログラムについて、大都市と地方の地域格差は認めず、プログラムに対する満足度は差がなかった。労働環境については、地方修練群の収入が高く、その他の労働条件は差がなかった。
  • 小池 大助, 渡部 純, 荒井 啓輔, 喜安 佳之, 高村 卓志, 須田 千秋, 高木 弘誠, 高森 信吉, 高山 渉, 中村 真衣, 福本 将之, 渡邉 元己, 齊藤 光江
    第124回日本外科学会定期学術集会 2024年4月20日  招待有り
    【背景】日本の外科専門医教育は、認定プログラムにより構成されるが、その母体となる基幹施設の属性は様々である。修練医への指導方針・方法・執刀経験数・学術活動への参画などは大まかな要件があるのみで、その実態はプログラムにより異なっていると考えられる。 【目的】修練の主たる基幹病院の違いが、教育プログラムの実態や修練医の満足度にどのように関連するかを明らかにする。 【方法】日本外科学会教育委員会U40ワーキンググループは、令和3 、4年度の外科専門医試験合格者全員を対象に、修練の現状を把握するためのアンケートを実施した。これを大学修練が最も長い群(大学群)、大学が7ヶ月以上だが市中病院での修練が長い群(大学+市中群)、市中病院が最も長く、大学が6ヶ月以下の群(市中群)と3群に分け、修練実態や、修練医の満足度について検討した。 【結果修正中】有効回答数758名(53.6%)であった。大学群199名(26.3%)、大学+市中群299名(39.4%)、市中群260名(34.3%)に分類された。背景因子は卒後年数、年齢、性別等に差はなかった。大学+市中群では、大都市で修練を行った割合が35.8%と少なかった(p=0.007)。消化器外科希望者は大学群が42.2%で少なかった(p=0.023)。プログラム選択理由で最も多かったのは大学群、大学+市中群で出身大学であることであったが、市中群では手術件数の多さであった。全身麻酔手術の執刀数は大学群で最も少なく、次いで大学+市中群、市中群と多くなっており、大学群では200例以下が43.7%を占めた。指導医の臨床・教育能力への満足度、論文執筆数、Off-the job trainingの受講率に群間差は認めなかった。勤務管理や超過勤務時間の実態は同様であったが、当直回数は多い順に大学群、大学+市中群、市中群であった。超過勤務手当の支払いがあった業務は大学群で最も少なく、大学群は手術や診療に対しても29%で手当の支払いがなかった。年収は大学群が最も少なく、次いで大学+市中群、市中群の順であった。研修全体の満足度は、市中群が最も満足度が高く、大学群(p=0.041)や大学+市中群(p=0.008)と有意差が認められた。 【結語】大学病院中心での外科専門医修練は、少ない執刀数や低収入等の問題を抱えている一方で、指導能力・Off-the job training・論文執筆数などの教育実態はその他での修練と同等であった。外科修練の改善のために、大学病院が率先して修練システムを改善し、それを学会が支援することが望まれる。
  • パウデル サシーム喜安, 佳之, 小池 大助, 渡部 純, 小渡 亮介, 福本 将之, 藤川 善子, 菊池 悠太, 荒井 啓輔, 坊岡 英祐, 石田 苑子, 横山 新一郎, 齊藤 光江
    第124回日本外科学会定期学術集会 2024年4月20日  招待有り
    【背景】本邦では医学部卒業者が増えているが、外科修練医の数は減少傾向である。長時間労働、家庭と仕事のバランスなどが課題として挙げられている。しかし、本邦の若手外科医の労働環境、修練状況、家庭環境などを取りまとめた調査は行われてない。そこで日本外科学会教育委員会 U 40ワーキンググループは、これらを含めた若手外科医の外科修練の現状を把握するために、全国アンケート調査を実施した。 【目的】日本での外科研修中に修練医が直面する問題を明らかにする。 【方法】令和3年度と令和4年度の外科専門医試験合格者全員を対象にオンラインアンケート調査を実施した。アンケートの内容は日本外科学会教育委員会 U 40ワーキンググループの委員で作成した。アンケートは背景、外科医になった理由、修練プログラムの評価、地域偏在、労働環境、ドロップアウトの現状や背景などをテーマに42問で構成された。 【結果】回答率は 53.8% (758/1410) だった。 回答者のうち、25.6%が女性で、全体の71.4%が結婚しているかパートナーがおり、41.3%に子供がいた。72.7%が全身麻酔下で200件以上の手術を行い、54.1%が医学部卒業前に外科医になることを選択していた。 外科選択時、88.8%が外科技術に魅了されていたが、63.8%は生活の質(QOL)の低下を懸念していた。 逆に、積極的な外科選択理由としてQOLを挙げたのは1.4%だった。 修練医の 84.6% が研修全般に満足しており、これは手術執刀数と相関していた。 ノンテクニカルトレーニングを受けたのは29.9% だった。 月平均の夜勤は5.3回で、10.6%が週80時間以上働いていた。 さらに、一度はドロップアウト検討した人はその理由としてQOL の低下やハラスメントを挙げていた。 【結語】 今回の調査では、修練医は研修制度全体に満足しているものの、外科研修には長時間労働やハラスメントと感じている環境が修練継続を妨げていることが明らかになった。 これらの問題の改善に取り組むことで、若い修練医にとって外科研修がより魅力的なものになる可能性がある。

所属学協会

 4

共同研究・競争的資金等の研究課題

 3