渡部 智紀, 甲谷 友幸, 渡辺 裕昭, 佐藤 彰洋, 小森 孝洋, 今井 靖, 三橋 武司, 苅尾 七臣
心臓 49(2) 103 2017年2月
背景:Brugada症候群における心室性不整脈イベントにおいて就寝中や食後などの副交感神経活性との関連性が示唆されている。しかしながら不整脈発生時の状況およびtriggerとなる生活要因に関して、いまだ不明な点も多い。われわれはBrugada症候群における不整脈イベントの発生状況を検討した。方法:当院で植込み型除細動器(ICD)植込み術を施行したBrugada症候群連続32例を対象にICD適切作動を認めた患者背景を検討した。心室性不整脈に対しての適切動作を起こした9例と作動のなかった23例を比較検討した。ICD植込み前を含め心室性不整脈のみられた11例においてイベント発生時の血清カリウム値の関連について検討した。結果:適切作動と習慣性飲酒の関連性について検討した結果、適切作動群において有意に習慣性飲酒を多く認めた(適切作動群89%vs非作動群35%、p=0.002)。適切作動イベントに関す