医学部 総合医学第1講座

森下 義幸

モリシタ ヨシユキ  (Yoshiyuki Morishita)

基本情報

所属
自治医科大学 医学部 総合医学第1講座 教授

J-GLOBAL ID
201401083945761157
researchmap会員ID
B000237767

外部リンク

MISC

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  • 伊藤 千春, 小倉 学, 森下 義幸, 武島 えり, 三木 敦史, 高橋 秀明, 秋元 哲, 草野 英二
    日本透析医学会雑誌 46(6) 561-569 2013年  
    維持血液透析症例では,再発性および両側性の慢性硬膜下血腫の発症頻度が多いことが報告されている.われわれは計4回の慢性硬膜下血腫に対する穿頭血腫除去術が施行され,その経過中に低フィブリノゲン(Fbg)血症と診断した症例を報告する.症例は50歳男性で,左大腿骨頸部骨折時に軽度のPT-INR延長を認めたが,経過観察とされていた.幼少期を含め,大出血イベントはなかったが,2012年1月に明らかな外傷の契機のない,両側硬膜下血腫を発症し,穿頭血腫除去術が施行された.術前の検査でAPTTは正常で,PT-INRの軽度の延長を認めた.同月に両側硬膜下血腫の再発があり,再穿頭血腫除去術が施行された.同年2月にも左硬膜下血腫の再発があり,術前の血漿Fbg値はClauss法で測定不能であったが,抗原定量法では106 mg/dLと低値を示した.正常血漿混合試験では因子欠損型を示した.抗Fbg抗体は検出されず,血栓塞栓症の既往がないことから,血腫悪化予防のため,Fbg製剤を投与したところ,<I>in vivo</I> recoveryは抗原定量法で69%であり,Fbg阻害因子の存在は否定的であった.低Fbg血症の原因として,薬剤性など後天的要素は否定的であった.本症例での血腫形成と凝固異常の因果関係については不明な点が多いが,凝固異常スクリーニングとして血漿Fbg値にも注意を払う必要があると考えられた.
  • 増田 貴博, 雨宮 守正, 大友 貴史, 森下 義幸, 鶴岡 秀一, 武藤 重明, 永江 玄太, 稲森 英明, 磯田 憲夫, 井戸 健一, 菅野 健太郎, 浅野 泰, 草野 英二
    日本透析医学会雑誌 = Journal of Japanese Society for Dialysis Therapy 37(9) 1809-1813 2004年9月28日  
    症例は64歳女性, 肝硬変, IgA腎症による保存期腎不全のため通院中であった. 2002年11月肝性脳症のため入院となり, 分枝鎖アミノ酸製剤を投与したところ, 18日目に意識障害, 頻呼吸が出現し, 高Cl性代謝性アシドーシスと高アンモニア血症を認めた. 炭酸水素ナトリウムを投与したが症状悪化したため, 血液濾過透析を1回施行した. 直後より臨床症状とアシドーシス, 高アンモニア血症の著明な改善を認めた.<br>血液濾過透析により, アシドーシスや高アンモニア血症が是正され, 肝性脳症の起因物質の一つとされるphenylalanineが除去されて意識レベルが回復したと考えられた.<br>腎機能低下患者では分枝鎖アミノ酸製剤投与でアシドーシスや高アンモニア血症をきたすことがあるが, 多くは投与中止と炭酸水素ナトリウム投与のみで改善する. しかし, 本症例のように, 1) 高度のアシドーシス・高アンモニア血症をきたしそれに伴う症状が強い場合, 2) 内科的治療 (主に炭酸水素ナトリウム) に対する反応が不十分な場合, などでは血液濾過透析が選択肢の一つであると考えられた.
  • 森下 義幸, 草野 英二, 海野 鉄男, 根本 遵, 丹波 嘉一郎, 安藤 康宏, 武藤 重明, 浅野 泰
    The Japanese journal of nephrology = / 日本腎臓学会 [編集] 46(2) 59-65 2004年