松山 泰, 長嶋 孝夫, 本根 杏子, 釜田 康行, 岩本 雅弘, 岡崎 仁昭, 簑田 清次, 佐藤 一也, 小澤 敬也
関東リウマチ 2011年3月
症例は63歳女性で、45歳時加齢性黄斑変性症、47歳より関節リウマチ(RA)、53歳時高血圧症の既往があった。約10ヵ月前、DAS 28-CRP 5.1とRAの疾患活動性が高くなり紹介受診した。インフリキシマブの効果が次第に減弱し、エタネルセプトに変更でDAS 28-CRP 2.8まで改善した。その後、定期検査でIgA-κ型のM蛋白を認め、骨髄穿刺で10%の形質細胞浸潤を認めてくすぶり型骨髄腫と診断し、SASPに変更するもRAの悪化で離床困難となり入院とした。両上下肢左右対称性に関節腫脹、圧痛、尿検査で蛋白(1+)、血算で軽度貧血、赤沈亢進、生化学で総蛋白高値(M蛋白分画高値、γ分画低値)、血清学でCRP、SAA、IgAの上昇を認め、抗CCP抗体陽性であった。右手X線で手根骨、MCP・PIP関節の破壊・強直を認め、MRIでパンヌスによる骨侵食を認めた。トシリズマブ開始で腫脹関節数、疼痛関節数は著しく減少し、M蛋白の増加は認めず、投与開始11ヵ月以上にわたり有害事象なく継続できている。