野島 淳也, 今井 謙一郎, 都丸 泰寿, 内藤 実, 坂田 康彰, 安部 貴大, 嶋村 由美子, 福島 洋介, 小林 明男, 依田 哲也
埼玉医科大学雑誌 32(2) 27-30 2005年4月
歯槽骨骨折などの外傷による歯の欠損8例に対して,アパタイトコーティングした細径のインプラント体を用いることにより,骨増生治療を行わずにインプラント療法を施行した.受傷からデンタルインプラント埋入までの期間は3〜11ヵ月であった.埋入後の観察期間は2〜25ヵ月であった.感染による脱落や抜去に至った例はなかった.動揺に関する評価では,全例とも良好であった.しかし,1例は術後1週間後の経過観察で動揺を認めたため暫間的な修復物を装着することにより,固定を行い経過観察し,術後4ヵ月目に動揺が消失した.全例埋入後のデンタルインプラント体周囲の骨吸収はなく,術前と変化はなかった.また,X線CTによる埋入位置を評価した2例ではインプラント体周囲頬側,口蓋側にそれぞれ1〜2mmの骨が存在した.審美性,機能性に対する満足度は良好で,人工物であるという心理的なマイナス面を除けば8例とも満足した