基本情報
- 所属
- 自治医科大学 医学部外科学講座 消化器一般移植外科学部門 助教
- 学位
- 医学博士(2018年12月 自治医科大学)
- 研究者番号
- 30813183
- J-GLOBAL ID
- 202001012396929206
- researchmap会員ID
- R000014603
主要な受賞
1論文
28-
Internal medicine (Tokyo, Japan) 2023年12月4日The prognosis of patients with peritoneal metastases from pancreatic cancer is poor, largely due to massive ascites, which precludes systemic treatment. Two patients with a poor performance status and malignant ascites were treated with cell-free and concentrated ascites reinfusion therapy followed by combined chemotherapy with intraperitoneal paclitaxel, intravenous gemcitabine, and nab-paclitaxel. These patients achieved a survival of 19 and 36 weeks with a relatively good quality of life. Combined intraperitoneal paclitaxel and systemic chemotherapy may provide effective palliative management for some patients with peritoneal metastases from pancreatic cancer.
MISC
34-
脳神経内科 90(3) 246-252 2019年3月 査読有り招待有り
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日本外科系連合学会誌 40(1) 55-60 2015年2月 査読有り筆頭著者責任著者患者は25年前胃癌で胃全摘,膵体尾部切除,脾摘出術を施行された62歳男性.腹痛で近医を受診,腹部CTで輸入脚の拡張を認めたため当科紹介受診.ダブルバルーン内視鏡,FDG-PETでの精査の結果,Y脚近傍に生じた悪性腫瘍による腸重積と診断した.また,ネフローゼ症候群と低栄養による著明な低蛋白血症も認められた.腸重積は内視鏡施行時に解除されたため,待機的手術とした.開腹時,腫瘍はTreitz靱帯から20cm遠位に存在し,腫瘍からY脚吻合部までの距離は30cmであった.腫瘍から10cmのマージンを確保し切除,linear staplerでfunctional end-to-end anastomosisを施行した.術後も著明な低蛋白血症は改善せず術後3ヵ月で前医転院となった.術後病理は小腸腺癌であった.胃全摘術後輸入脚に生じた小腸癌による腸重積という稀な病態は報告例がなく,文献的考察を加えて報告する.(著者抄録)
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手術 68(1) 93-96 2014年1月 査読有り筆頭著者責任著者80歳男。朝食後に強く咳き込み摂食不良となり、入院にて絶食と抗生剤で加療した。入院10日後の上部消化管内視鏡にて喉頭に有鉤義歯を認め、喉頭鏡を用いて鉗子による摘出を行ったが不可能であった。頸部単純X線、頸部造影CT、喉頭ファイバースコープ各所見にて、喉頭から食道にかかる大型有鉤義歯、食道右壁外の気泡、右総頸動脈背側に及ぶ炎症性変化を認めた。気管切開を行い、切開部から襟状切開を行ったところ複数の穿孔部を認め、約4cmに亘っていた。披裂部に張り出したクラスプを全て外した後に義歯を経口的に摘出した。穿孔部は可及的に全層一層に結節縫合し、穿孔部の口側からチューブ食道瘻を作成した。上腹部正中切開にて開腹し、大網フラップを作成して頸部まで十分に届くようにした。大網は皮下経路で挙上して椎前のスペースと胸郭入口部に充填し、食道の縫合閉鎖部と食道瘻を被覆した。経過は良好で、縫合不全や狭窄は認めなかった。
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映像情報Medical 42(8) 754-755 2010年7月深部静脈血栓症(DVT)発症の早期診断・治療のため下肢静脈エコーとMR venography(MRV)を行い、それぞれの画像を比較検討した。待機的手術を行った20例を対象とした。日本循環器学会ガイドラインによるDVTリスク分類をし、高リスク群が多かった。術前所見は、下肢静脈エコーでは3例、MRVでは1例で異常所見を認めた。術後所見では、下肢静脈エコーでは14例、MRVでは2例で異常所見を認めた。DVTが1例のみのため、D-ダイマー値で代用し各画像検査で比較した。術後下肢静脈エコーで異常を認めた群では、術前のD-ダイマー値に有意差は認めなかったが術後は有意差を認めた。術後MRVで異常を認めた群では、術前・術後ともに有意差は認めなかった。また、術後下肢エコーで異常所見を有する群にのみSFMC陽性例を認めたが、有意差は認めなかった。
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映像情報Medical 42(4) 422-424 2010年4月25歳女。喘息発作で受診し、スクリーニングの胸部CTで肝腫瘤を指摘された。腹部造影CTで肝左葉下縁にφ27mm、分葉形のiso〜hypo echoicな腫瘤を認め、内部の血流は弱く、不均一であった。また、肝S8、S3、S2に各2個、S6に1個の境界不明瞭なリング状増強効果を受ける腫瘤を認めた。転移性肝腫瘍を疑い、原発巣検索を行ったが悪性疾患は指摘されず、肝線維腫を鑑別として考えSPIO-MRIを施行した。腫瘍はT1で低信号、T2で高信号、特にT2WIでは腫瘍内部が線維組織のため高信号となり、周囲に低信号なhaloを認めた。PETでは腫瘍へのFDG集積率は肝と同等か、わずかに高い程度であり、全身に特異的な所見はなかった。胸部CTで肺野に小粒状影が散在していることと併せ、類上皮性血管内皮腫(EHE)を第一に考え、大学病院に肝生検を依頼した。針生検が施行され、EHEと確定診断された。
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映像情報Medical 40(1) 72-74 2008年1月66歳男。糖尿病・高血圧症にて加療中であり、また、一過性心房細動のためワーファリン内服中であった。2ヵ月前より下腹部痛、便秘、便柱狭小化を来たし、左下腹部に腫瘤を触知した。腹部造影CTを施行し、横断像および冠状断面像で下行結腸にtarget signを呈する腸重積像を認めた。また右腎の部分水腎と腹部大動脈の石灰化、壁在血栓も認めた。確定診断目的で緊急大腸内視鏡検査を行い、下行結腸内に径5cmの腫瘍を認め、この腫瘍により重積を来たしていた。送気により重積は整復できた。腫瘍の位置は横行結腸で、ワーファリン内服中でもあり、待機手術を選択した。後日横行結腸切除を施行し、病理診断は分化型腺癌、type I、ss、oy0、N0、Isp(50mm、1個)であった。術後経過良好で現在外来通院中である。