基本情報
- 所属
- 自治医科大学 医学部精神医学講座 学内講師
- 学位
- 医学博士(2022年6月 自治医科大学)
- 研究者番号
- 40888046
- ORCID ID
- https://orcid.org/0000-0003-1566-2720
- J-GLOBAL ID
- 201701016104022957
- researchmap会員ID
- B000279549
- 精神保健指定医
- 日本精神神経学会精神科専門医・指導医・認知症診療医
- 日本老年精神医学会専門医・指導医
- 日本医師会認定産業医
- 公認心理師
- 緩和ケア研修会終了者
- 難病指定医
山梨大学医学部在学中は、ライフサイエンス特進コース(現:研究医養成プログラム)に入り、培養細胞を用いたエピジェネティクス研究に従事。同大学卒業後は、精神病理学を学ぶため、自治医科大学附属病院初期研修医を経て、同大学精神医学講座へ入局。精神科臨床や疫学的研究を行いつつ、精神病理学の論文投稿も行っている。近年では、1873年にErnest Charles Lasègueが報告したAnorexie Hystériqueを導きの糸として、non-fat phobic anorexia nervosaや中年期摂食障害に関する精神病理学的考察を進めている。2023年4月以降は、科研費の研究代表者として「自己誘発嘔吐を伴う摂食障害に対する反復性経頭蓋磁気刺激療法」を実施予定。
2024年11月26日〜2025年1月23日までクラウドファンディング実施中!https://academist-cf.com/projects/362
なお、サイドワークとして医療関連の記事監修も行っている。
<監修記事例>
https://caresul-kaigo.jp/column/articles/11984/
https://caresul-kaigo.jp/column/articles/13484/
https://caresul-kaigo.jp/column/articles/13371/
https://caresul-kaigo.jp/column/articles/12252/
https://caresul-kaigo.jp/column/articles/12449/
経歴
9-
2024年4月 - 現在
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2023年4月 - 現在
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2022年4月 - 2023年3月
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2018年4月 - 2022年3月
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2018年4月 - 2018年8月
学歴
1-
2007年4月 - 2013年3月
委員歴
1-
2022年10月 - 現在
論文
18-
International Journal of Psychiatry in Clinical Practice 13 1-5 2022年 査読有り筆頭著者
-
栃木精神医学 41 34-40 2021年 査読有り初回エピソード精神病(FEP)に対する修正型電気けいれん療法(mECT)については有効性を示唆する論文はあるものの、十分な研究はなされていない。統合失調症薬物治療ガイドラインや日本精神神経学会の『電気けいれん療法(ECT)推奨事項改訂版』でも適応については触れられているものの、"初発"かどうかの区別はない。一方で、FEPには統合失調症、短期精神病性障害、統合失調様障害、統合失調感情障害、気分障害などが含まれ、治療は診断が不確実な状況で開始されることも多い。また、早期介入の重要性も指摘されており、FEPに対するmECTは社会復帰に利する可能性がある。本症例は、20代のFEPで、拒薬や向精神薬への反応不良、誤嚥性肺炎の合併から早期にmECTを施行した。いったんは十分な効果がみられたため、経口薬の投与に切り換えたものの、再燃し、再度mECTを施行したが残遺症状を認めた。mECTはFEPに対する治療の選択肢となるが、その適応や、回数をはじめ施行方法についてはさらなる知見の蓄積を要する。(著者抄録)
-
Asian Journal of Psychiatry 51 2020年6月 査読有り筆頭著者
-
栃木精神医学 39 37-42 2019年11月 査読有り緊張病では無動、発熱、脱水などにより血栓を生じやすい状態となる。下肢静脈血栓や肺動脈血栓の合併はしばしば指摘され、修正型電気けいれん療法(m-ECT)をおこなう上で障害となる事も多い。本稿では、通常の診療では診断されにくい骨盤内の静脈に血栓を生じた2例を注意喚起のため報告した。症例1は30歳時に統合失調症を発症し、長期間外来加療中であったが、当院入院3ヵ月前より亜昏迷状態となった女性である。A精神科病院に入院となるも、近医で閉塞隅角緑内障の診断を受けており、治療に難渋したことから当院転院となった。m-ECTにより精神症状は改善傾向となったが、途中発熱とD-dimerの高値(2.7μg/ml)を認めた。原因検索目的に造影CTを施行したところ、骨盤内静脈叢内の広範な血栓を認め、rivaroxabanによる抗凝固療法を行い血栓消失が確認された。症例2は40代より幻聴、独語が出現し、自宅に閉居していたが、乳癌の手術を行うにあたり当科にコンサルトされた女性である。統合失調症の診断でrisperidoneを開始し精神症状改善に伴い手術が施行されたが、退院後自宅で緊張病状態となり、当科に緊急入院となった。入院時D-dimerは20.5μg/mlと高値で、造影CTで左肺動脈、両下腿静脈、右卵巣静脈に血栓を認めた。下大静脈フィルター挿入による肺塞栓化の予防が出来ないためm-ECTが躊躇われ、diazepamの静脈内注射とheparinの持続静注およびwarfarinによる抗凝固療法を開始した。しかし、その後も緊張病状態の改善に至らず、血栓の消失を確認した入院第3週よりm-ECTを開始した。精神症状は改善するも、両下肢に拘縮による尖足を残し、リハビリ目的に他院転院となった。体幹部の静脈血栓の検出には造影CTが必要であり、下肢静脈超音波検査では不十分と考えられる。また、卵巣静脈血栓の場合、解剖学的に下大静脈フィルター挿入が有効でなく、m-ECT施行に難渋すると予想される。(著者抄録)
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精神科治療学 33(7) 871-877 2018年7月 査読有り嫉妬妄想と口腔内セネストパチーを合併し、両者が同時に軽快した老年期の症例を経験した。症例は66歳女性。20代で離婚歴があり、50歳で再婚した。60歳頃から夫の浮気に疑念を持ち始めるとともに口腔内セネストパチーを発症した。64歳時に明らかな嫉妬妄想に発展、口腔内セネストパチーも増悪した。66歳時にわれわれの病院にて入院加療を行った際に、夫婦関係に関わる葛藤を言語化してから両症状は軽快した。本例の症状形成と寛解について、患者が元来持つ強力性と弱力性の要素の葛藤という側面と、患者の女性性の傷つきとそれを超克するための老いの受け入れという観点から考察を加えた。(著者抄録)
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Prim Care Companion CNS Disord. 20(4) 2018年 査読有りObjective: Catatonia is a motor dysregulation syndrome that is often accompanied by deep vein thrombosis (DVT) and pulmonary embolism (PE). Although electroconvulsive therapy (ECT) is effective for catatonia, it is unknown whether ECT contributes to the onset of a PE from a residual DVT. We conducted this study to examine and propose safety methods for ECT in catatonia patients with a DVT.<br /> Methods: Among inpatients diagnosed with catatonia based on DSM-IV-TR or DSM-5 in our psychiatric ward from April 2010 to March 2017, five patients underwent ECT after developing a DVT. We obtained the patients' clinical information by chart review.<br /> Results: All five patients received anticoagulation therapy after the onset of DVT and underwent subsequent ECT. Patients #1 to #3 had distal DVT (thromboses located below the knee in the calf veins) before ECT, not resulting in an onset of PE in the course of ECT. Patient #4 had a proximal DVT (thromboses in the popliteal vein and above), and the ECT session was completed without the occurrence of PE. In Patient #5, on the other hand, a proximal DVT developed into a PE after an ECT session.
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精神科治療学 33(1) 57-61 2018年1月 招待有り1980年にDSM-IIIが刊行されて以降、統合失調症は妄想型、緊張型、解体型、残遺型、鑑別不能型の5つの亜型に分類されてきた。しかし、これらの亜型には診断の妥当性や継時的な安定性が乏しいため、DSM-5では亜型分類が廃止された。この歴史的変更は、亜型分類が疾患単位の概念として不適当であることを示している。一方Kraepelinは、亜型分類はあくまで「経過の諸型」を示すにすぎず、「諸型の間にはっきりと境を引くことは今日では不可能」と既に指摘している。したがって、疾患単位の確立を目的とする操作的診断基準から亜型分類を廃止したことは、当然の成り行きとも言える。本稿では、DSM-5で亜型分類が廃止された背景と、統合失調症の概念史を辿り、統合失調症の亜型分類の位置付けを再確認する。そのうえで具体的な症例を提示し、実地臨床における亜型分類の有用性について考察する。
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東京精医会誌 31 10-14 2016年 査読有り近年,緊張病(カタトニア)は,統合失調症のみならず,気分障害や器質性精神障害など様々な精神疾 患を背景に生ずるものと考えられているが,神経症圏との関連を論じた報告はほとんどない.今回,神経症圏の患者が緊張病を呈し,benzodiazepine系薬剤のみで速やかな寛解を得た症例を経験した. 緊張病において早期治療が予後を改善する可能性が示唆されており,背景が神経症圏の病態であったとしても,一時的に緊張病へ移行する可能性があることを念頭に置くことは,臨床上意義のあることと思われるため,若干の考察とともに報告する.なお,症例の特定を防ぐため主旨に影響を与えない範囲で改変を施した.
講演・口頭発表等
36担当経験のある科目(授業)
1-
精神医学 (茨城県結城看護専門学校, 栃木県立衛生福祉大学校)
共同研究・競争的資金等の研究課題
2-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究 2023年4月 - 2026年3月
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自治医科大学 令和6年度自治医科大学医学部研究奨励金 2024年4月 - 2025年3月