菊野 伸之, 浦上 慎司, 日向 泰樹, 有地 直子, 中村 成伸, 平岡 毅郎, 和気 功治, 中村 繁, 本田 聡, 洲村 正裕, 米田 達明, 岸 浩史, 滋野 和志, 椎名 浩昭, 井川 幹夫
島根医学 25(3) 169-175 2005年9月
1994〜2004年に治療した腎細胞癌84例を対象として,臨床病期と治療法の変遷,予後を検討した.患者は男性54例,女性30例,平均63.8歳であった.術後観察期間は平均52.9ヵ月であった.その結果,1999年以前と比較し,2000年以降では腎癌症例数と臨床病期T1症例の有意な増加がみられ,手術法は経腹的根治的腎摘除術が89.5%から71.7%に減少し,腎部分切除術が10.5%から15.2%に増加していた.2004年には鏡視下腎摘除術が66.7%を占めていた.全例の5年生存率は81.6%であったが,V2腎癌6例では全例に再発を認め,生存期間中央値は14.3ヵ月であった.また,初回治療時に転移を有した腎癌26例では,5年生存率が45.6%,生存期間中央値は21.4ヵ月であった.原発腫瘍摘除術80例における予後因子の多変量解析では,pT,pN,pM,異型度が挙げられた