水野 大, 友安 信, 出口 博之, 谷田 達男, 熊谷 秀規, 佐々木 美香, 川副 浩平
岩手医学雑誌 57(3) 303-308 2005年8月 査読有り
以前は障害児の胃食道逆流症(GERD)に対して外科治療は行っていなかったが,2002年4月からは方針を変更し,患児のQOL向上を目的とし,積極的に外科治療を行うこととした.方針変更後,2年6ヵ月間の外科治療成績を検証した.逆流防止術は11例中9例で腹腔鏡下,1例で開腹下に行い,うち7例に胃瘻造設,3例に腸瘻造設,3例に幽門形成術を付加した.呼吸器感染は11例全例で消失し,術前5例で認められた吐血も全て消失した.現在,術後4ヵ月〜2年2ヵ月間経過しているが,死亡例はない.全例で退院先の介護者から「吸引回数が減少した」,「肺炎による入院加療がなくなった」「熱を出さなくなった」など「明らかにQOLが改善した」との評価を得ている